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【新エネルギー】

「長江デルタ水素回廊建設発展計画」が正式にスタート (18/05/02)
2018/5/2
中国【新エネルギー】

 2017年の世界の運営中及び建設中の水素ステーションは300ヵ所超に上る。米国は77ヵ所に上り、カリフォルニア州だけで40ヵ所余りに達している。日本の運営中の水素ステーションはすでに96ヵ所に達しており、ドイツは55ヵ所になる。然るに世界最大の自動車生産・販売大国である中国の運営中の水素ステーションはわずか9ヵ所に止まり、韓国レベルである。

 周知のように、燃料電池車の普及を推進するためには水素ステーションの建設は極めて重要である。国内の水素ステーションが極めて少ないという現状を改めるため、4月28日、「長江デルタ水素回廊建設発展計画」キックオフミーティングが上海市嘉定区で開催され、計画は正式にスタートした。

 今回のキックオフミーティングは、中国汽車工程学会と国際水素エネルギー燃料電池協会(開設準備中)が上海市及び江蘇省の蘇州、南通、如皋、塩城の4都市と共同で開催し、大学、研究機関、企業から代表が参加した。

 「長江デルタ水素回廊建設発展計画」は中国が初めて策定した広域的な水素エネルギーインフラ建設計画になる。計画の実施によって中国の水素インフラの建設が大いに推進されるだけでなく、今後の水素インフラの大規模な発展のためノウハウを蓄積することになる。そしてさらに重要なことは中国の燃料電池車の普及がより一層推進されることである。

 中国汽車工程学会の張進華常務副理事長兼事務局長の説明によると、「長江水素経済一体化計画」は2つのステップに分けて進められる。第1ステップとして、インフラ建設の脆弱なボトルネックに焦点を当てて「長江デルタ水素回廊建設発展計画」を展開し、主要都市を繋ぐ閉鎖循環回廊を形成する。第2ステップでは産業全体に焦点を当てて、「長江デルタ水素経済一体化」の系統的な計画を展開する。

 そのため、今年下半期から長江デルタの各都市が共同で「長江デルタ水素回廊建設発展計画」を展開し、水素エネルギーと燃料電池車産業の発展に優れる重要都市を結んで水素高速ネットワークを建設し、長江デルタ地区の水素エネルギーインフラと燃料電池車の協調的な発展を促進する。そして、山東半島、北京・天津・河北、珠江デルタ都市圏や華中地区、さらには全国の水素エネルギーインフラの建設にも広げていく。その後は、「長江デルタ水素回廊建設発展計画」を基礎に「長江デルタ水素経済一体化」計画も展開し、長江デルタを世界で最も活力を備える水素経済地域にして、中国のエネルギーの転換と技術革新を助けるとともに、水素エネルギーと燃料電池車産業の発展と大規模な応用をリードする。

  (中国蓄エネルギー網 5月2日)