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【石炭】

中国が石炭消費の減量代替を加速 多くの地方が具体的目標を発表 (18/06/29)
2018/6/29
中国【石炭】

 今や石炭消費総量の規制は中国のエネルギー消費構造の転換において当面の重要な対策として位置付けられる。2016年初頭から中国の石炭は「減量代替」段階に進んだ。

 国家発展改革委員会等の6省庁が先日公示した重点地区の2016年度石炭消費減量代替工作検査結果によると、北京、天津、河北、上海、浙江、珠江デルタ地域の2016年の石炭消費は2012年比でマイナスを実現し、2013〜17年の石炭減量の進捗度の要件を満たした。一方、重点地区の中で山東省と江蘇省は石炭消費総量が増えた。

 2月28日に発表された2017年国民経済社会発展統計公報によると、2017年の中国の石炭消費の伸び率は0.4%になり、中国が汚染への宣戦布告を行った2013年以降では初のプラスになった。

 公報によると、2017年のエネルギー消費総量は44.9億tce(標準炭換算トン)、前年比2.9%増になった。石炭消費量の伸び率は0.4%、原油は5.2%、天然ガスは14.8%、電力は6.6%。

 エネルギー消費総量に占める石炭の比率は60.4%、前の年に比べ1.6ポイント下がった。天然ガス、水力発電、原子力発電、風力発電等のクリーン・エネルギーのシェアは20.8%になり、前年比1.3ポイント上昇した。火力発電1kWh当たりの石炭消費は0.8%下がった。

 フィナンシャルタイムズによると、石炭消費量が微増した主な原因として、10月の中国共産党第19回代表大会を前に電力需要が5.7%増加したことがある。

 この点について、国家発展改革委員会能源研究所エネルギー効率センター副主任の田智宇氏は、 Natural Resources Defense Council (NRDC)主催の「中国石炭規制プロジェクト」発表会において、「2017年の全国の石炭消費量はやや増加したが、私の見方では、中国の石炭消費はすでにピークに達しており、長期的な低下傾向には変わりがない」と指摘した。

 田智宇氏の予測によると、中国の石炭消費はこれまでの上昇傾向から転換して著しい低下を示しており、消費量は2017年の38.6億トンから約3,000万トン下がって38.3億トン前後になる。

 一方、国家発展改革委員会の寧吉喆副主任は2018年全国省エネ宣伝ウィーク・全国低炭素デー起動式典において、石炭消費減量代替工作を強化し、北京・天津・河北及び周辺地区、長江デルタ、珠江デルタ等の重点地区で石炭消費減量代替目標を達成するよう推進すると強調した。

 李克強首相も6月13日の国務院常務会議において、重点区域の石炭消費総量規制を継続しなければならないと強調した。

 石炭消費が大きい広東省は次のように表明している。石炭消費総量を厳重に規制し、エネルギー消費総量とGDP当たりのエネルギー消費の「二重規制」措置を強化する。全省の石炭消費総量規制目標を厳正に実行に移し、特に珠江デルタ地区の石炭消費の減量代替に取り組む。2018年の全省の石炭消費総量を2017年比で500万トン以上減らし、珠江デルタ地区については300万トン以上減らす。2020年には全省のエネルギー消費総量を3.38億tce以内に抑え、その中で石炭消費総量を1.65億トン前後に抑え、うち珠江デルタ地区については7,000万トンに抑制する。

 また、《浙江省低炭素第13次5ヵ年計画》は次のような目標を提示している。2020年には非化石エネルギーのシェアを20%前後に高め、石炭消費(省外からの火力発電用石炭を含まない)のシェアを42%前後に下げる。風力発電、太陽光発電など水力発電以外の再生可能エネルギー設備容量を1,310万kWにする。

 江蘇省共産党委員会並びに省政府は2016年末に「両減六治三提昇(略称「263」)」専門行動を開始した。「両減」とは石炭消費総量と化学工業の老朽化生産能力を減らすことに重点を置きつつ、長年にわたって形成されてきた石炭型エネルギー構造と重化学工業型産業構造を調整することである。江蘇省共産党委員会と省政府は「2020年には全省の石炭消費総量を2016年比で3,200万トン削減し、うち2017年には1,000万トン削減する」ことを人民に公約している。(訳注:因みに「六治」とは太湖と長江流域の水環境、ゴミ、汚染悪臭水、養殖汚染、揮発性有機物汚染及び潜在環境リスクに対する管理、「三提昇」とは生態環境、環境経済政策調節水準、環境行政監督管理水準の向上を意味する)。

 その他にも、山東省、北京市、陝西省、江西省、河南省、内蒙古、遼寧省等が石炭消費総量の圧縮について具体的な目標を提示している。

 (中国煤炭資源網 6月29日)