1. HOME
  2. 中国 【石油・天然ガス】

中国
【石油・天然ガス】

中国 上半期の輸入LNG価格が高騰 (18/07/17)
2018/7/17
中国【石油・天然ガス】

 2018年上半期は国際油価の反騰やアジア太平洋地区の天然ガス需要の増加等のファクターがLNGのCIF価格を押し上げ、中国の輸入LNG価格は絶えず高騰し、国内企業のLNG輸入コストが増大した。

 税関統計によると、今年1〜5月の中国の天然ガス輸入は3,480万トン、前年同期比36.4%の増加になった。

 中宇資訊のアナリスト孫陽氏は、「天然ガスの輸入量と国内生産量の比は昨年末の0.64:1から0.74:1に拡大した。冬季に比較的大きい供給不足が発生したが、パイプラインガスの輸入の増加は限られるため、LNG輸入量を大幅に増やすことで市場の需要を補充した。しかし、国際市場の変化により、LNGスポット価格が絶えず上昇し、企業のLNG輸入コストが増大した」と指摘する。

 2018年上半期は国際情勢の変動により、国際原油価格は上昇した。「アジア太平洋地区のLNG輸入契約のうち70%は価格が石油インデックスとリンクしており、油価の反騰がLNGのCIF価格を押し上げた。同時に中国の環境保護圧力の増大がアジア太平洋地区の天然ガス需要の増加をもたらし、そのこともまたLNGのCIF価格を高めた原因になった」と孫陽氏は言う。

 「天然ガス輸入量の中でLNGの輸入の増加分がパイプラインガスよりも大きく、中国の天然ガス市場においてLNGの割合はますます大きくなっている。また、2017年には国内の輸入LNGの販売範囲が拡大し、2018年上半期には相対的な販売エリアが基本的に形成された」。

 孫陽氏の見方によると、2017年以降に天然ガス政策が頻繁に打ち出されたことが市場に比較的大きな影響を及ぼし、国務院が最近通達した「藍天防衛戦3ヵ年行動計画」もLNG市場に対してカンフル剤になることは間違いない。

 (国際燃気網 7月17日)