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【石油・天然ガス】

中国 2018年上半期のLNG輸入が5割増 価格は4割近く上昇 (18/08/03)
2018/8/3
中国【石油・天然ガス】

 不需要期にも関わらず、天然ガス需要は下がるどころかむしろ上がっている。上半期の中国の天然ガス輸入量は過去最高を記録した。

 中国税関総署の統計によると、上半期の中国の天然ガス輸入量は4,207.7万トンに達し、前年同期比35.4%増加した。輸入量と国内生産量の比は2017年の0.64:1から0.74:1になった。

 また、ICISのデータプラットフォームLNG edgeの集計によると、上半期の中国のLNG総輸入量は2,366.3万トン、前年同期比51.3%もの大幅増になった。

 LNG価格も上昇傾向を示している。アジア太平洋地区のLNG輸入契約は国際原油価格とリンクしており、上半期は国際原油価格の上昇がLNGのCIF価格を押し上げた。その他にも、中国のLNG市場で季節的に供給が需要に追い付かないことも影響した。

 コモディティ情報機関の生意社のデータによると、7月初頭のLNG平均価格は3,435元/トンであったが、7月31日には4,178.75元/トンに上昇し、月初めに比べ21.65%、前年同期に比べ39.36%上昇した。

 ICISのアナリストである周濤氏によると、LNG輸入量が大幅に増加した原因には、国が「煤改気」(石炭焚き設備の天然ガス化)を推進していること、都市ガスの普及、国内天然ガス生産量の伸びが天然ガス需要の伸びに追い付かないことなどが挙げられる。

 周濤氏の試算によると、2018年の中国の天然ガス需要の伸び率は2ケタ台を維持し、中国の天然ガス供給にとってはより大きなチャレンジになる。基幹パイプライン網の増設がなく、パイプライン輸送能力が限られる中で、今年冬のピーク時のガス使用制限は昨年よりもさらに厳しくなる可能性もある。

 「そのため、LNG輸入は供給確保の面で重要な意義を担っている」と周濤氏は述べ、今年のLNG輸入量は5,000万トンの大台を突破するとの見通しを示す。2017年の輸入量3,829万トンと比べると、30%以上の増加になる。

 (界面新聞 8月3日)