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【石油・天然ガス】

CNPCが米国産LNG輸入の一時停止を検討 (18/08/13)
2018/8/13
中国【石油・天然ガス】

 消息筋の情報を引用したブルームバーグの報道によると、中国石油天然ガス集団(CNPC)は冬季の暖房シーズンに米国からのスポットLNG調達を一時停止する公算である。CNPCは他の諸国からのスポット購入量を増やす計画。

 《天然ガス市場報告2018》によると、2018年上半期の中国のLNG総輸入量は2,366.3万トン、前年同期比の伸び率は51.3%に達した。輸入先は主にオーストラリアで1,013.3万トン、次いでカタールからになる。

 現在、CNPCはカタールと短期又は長期契約によるLNG購入で商談を進めている。貿易業者によると、米中貿易戦争の影響で、中国のバイヤーはLNGの代替輸入先を求めている。

 中露間の重要エネルギー協力事業であるヤマルLNG事業は年産550万トンのLNG生産ラインを3本建設することになり、全て稼動するとLNG年産1,650万トンになる。CNPCは長期売買契約に基づき、2019年から毎年300万トンのLNGをヤマル事業から輸入する。7月19日にはヤマルから初めてのLNGタンカーが江蘇如東LNGターミナルに到着し、CNPCに納入された。

 ヤマルLNG入港プレス発表会で、努爾・白克力(Nur Bekri)国家能源局長は、パイプラインガスであれ、LNGであれ、中国の天然ガスサプライチェーンにおいてロシア天然ガスが占める割合は今後ますます高くなると表明した。

 米国はLNG輸出大国であり、米国産LNGの60%はスポット市場で販売されている。2017年には米国が輸出したLNGの15%を中国が輸入した。

 然るに、米国の対中LNG輸出は、5月はほぼ40万トンに上っていたのが、7月にはわずか13万トンに減り、オーストラリア、マレーシア、インドネシア、ロシア及びパプアニューギニアからの供給が増えた。

 (中国化工網 8月13日)