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【石油・天然ガス】

中国 石油ガスパイプラインの公平な開放に向け新規定が年末公布へ (18/10/26)
2018/10/26
中国【石油・天然ガス】

 10月24日、6.15万トンのLNGを満載したタンカー“Gaslog Singapore”が中国海洋石油の粤東LNGターミナルに到着した。輸入LNGウインドウピリオドワンストップスルー第1回実験商品が引き渡し段階に進み、中国はLNGターミナルのサードパーティへの公平な開放を初めて実現することになる。

 もっともこれは始まりに過ぎない。『経済参考報』の政府筋への取材によると、政府は《石油ガスパイプライン網施設公平開放監管弁法》の審議用原案がすでに形成しており、来週にも提出して、年末の公布を目指している。また、関係する政府部局は同弁法案の実施と合わせて、情報の開示と報告、余剰能力の計算等に関する付帯政策の策定や情報公開プラットフォームの構築といった基礎的作業を進めており、石油ガスパイプライン網施設公平開放監管規則体系が徐々に形成されつつある。

 中国海油気電集団と上海石油天然ガス取引センターは今年、輸入LNGウインドウピリオドワンストップスルー商品を共同でリリースした。これは中国で初めて対外的に開放するウインドウピリオド商品になる。第1回実験は9月20日、上海石油天然ガス取引センターをプラットフォームとするオンライン取引を完了し、振華石油と勝通能源のコンソーシアムが公開競売により購入した。第2回実験もすでにオンライン取引プロセスを終えており、目下第3回実験の準備が進んでいる。
 
 こうした実験のノウハウを総括した上で、国家能源局と国家発展改革委員会は現行の《石油ガスパイプライン網施設公平開放監管弁法(試行)》に対して度々修正を加え、詳細な開放の規則と監督管理要件を完備し、《石油ガスパイプライン網施設公平開放監管弁法》最新版を形成して、間もなく公布することになる。

 全体的な構想は次のようになる。

  • 石油ガスパイプライン網施設運営企業は現行の需要家向けの現行のサービスを保障するとともに余剰能力を備えることを前提に、開放条件に適合する需要家とサービス契約を差別なく締結しなければならない。
  • 石油ガスパイプライン網施設運営企業は次年度の各月の余剰能力を予め開示するとともにその動態的な更新を実現して即時性と有効性を確保しなければならない。

 なお、今回の弁法最新版は天然ガスのカロリーについて新たな計量方式を規定している。

 (経済参考報 10月26日)