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中国
【石油・天然ガス】

中国が日本に代わり世界最大の天然ガス輸入国に (18/11/13)
2018/11/13
中国【石油・天然ガス】

  ロイター11月12日報道によると、中国税関総署の統計に基づき試算したところ、中国が2018年1〜10月にパイプラインガス及びLNGの形で輸入した天然ガスは7,206万トンになり、前年同期に比べ3分の1増加したことが分かった。一方、船舶追跡データによると、同時期の日本の天然ガス輸入量は約6,935万トン、前年同期比17%減になった(日本が輸入している天然ガスは全てLNG)。つまり、中国は日本に代わって世界最大の天然ガス輸入国になった。

 分析によると、日本の天然ガス需要が減ったのは、福島原発事故から7年を経て原子力発電所が再び稼働し、天然ガス発電の需要が減ったため。一方、中国はエネルギー消費に占める天然ガスのシェア向上に取り組んでおり、天然ガス需要が急速に伸びている。

 但し、天然ガス需要の増加に伴って中国の天然ガス対外依存度はすでに39%に達し、中国は巨費を投じて、オーストラリア、ロシアやカタールから天然ガスを輸入しなければならない。中国の天然ガス生産量は爆増する消費量に追いつかない。2017年の中国の在来型天然ガス生産量はわずか1,480.3億m3、一方、米国は非在来型天然ガスだけでも生産量は6,040億m3に達している。

 中国は今後、日増しに増加する天然ガス需要をいかにして満たすのだろうか。その答えは米国と同様にシェールガスの開発に力を入れることである。先日発表された《中国鉱産資源報告(2018)》によると、2018年4月末時点で中国のシェールガス累計確認原始埋蔵量は1兆m3を超えており、埋蔵量で世界第1位である。また、中国新聞網の報道によると、11月7日時点で四川南部地区におけるペトロチャイナのシェールガス生産量は103億m3に達し、現在の1日当たりの生産量は1,280万m3に達して、前年同期の2倍になっている。大胆に予想するなら、中国は急速に発展するシェールガス産業によって、天然ガスの自給自足を実現することが期待され、最早外国からの掣肘を受けなくてすむようになる。

 (鳳凰網財経 11月13日)