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【石油・天然ガス】

振華石油が中国華信からアブダビ陸上石油権益を引き継ぎ 中国石油四天王に王手 (18/12/12)
2018/12/12
中国【石油・天然ガス】

 12月9日、アラブ首長国連邦のアブダビ国営石油公社(ADNOC)はオフィシャルサイトにおいて、振華石油が中国華信所有のADNOC陸上石油鉱区の4%の権益を正式に引き継いだと発表した。これにより、振華石油の年間石油生産量は少なくとも300万トン増える。現在の生産量1,000万トンと合わせると、振華石油は延長石油の1,120万トンを抜いて中国第4位の石油企業になる。

 振華石油が引き継いだ陸上鉱区は中東の石油ガス資源が集中するルブアルハリ盆地に所在し、契約鉱区の油田はアブダビがこれまで開発した油田の中で最大になり、アブダビの石油ガス埋蔵量と生産量の約半分を占める。年産量は9,000万トンであるが、約5年後には1億トン以上に引き上げる計画である。

 ADNOC陸上油田開発事業はアブダビ政府の公開入札事業である。ADNOCが60%の権益を有し、残りは外国の石油企業及び投資家に与えている。上掲の鉱区には7社が参加し、持ち株比率は、ADNOCが60%を保有する他、中国石油が8%、振華石油が4%、BPが10%、トタルが10%、Inpex Corporationが5%、GS Energyが3%になる。

 振華石油が4番目の中国石油大手企業に居座ることが出来るかどうかは断言できない。シノケムと延長石油もその席を虎視眈々と狙っている。中国石油企業の「走出去」(対外進出)が次第に加速すると、中国4番目の石油大手企業をめぐる競争もますます熾烈になるだろう。

 (中国能源網 12月12日)