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【石油・天然ガス】

中国の2018年の天然ガス消費は2770億m3 シノペック経済技術研究院の見通し (18/12/21)
2018/12/21
中国【石油・天然ガス】

 12月20日、中国石油化工集団(SINOPEC)経済技術研究院は『中国エネルギー化工産業発展報告』を発表した。同レポートによると、2018年の中国の天然ガス消費量は2,770億m3に達すると予想される。前の年に比べ400億m3増え、伸び率は17%になる。当然ながら天然ガス消費量の最高記録は改めて更新される。

 天然ガス消費量増加の主な原動力になったのは、都市ガス、工業用及び発電用であり、都市ガスは天然ガス消費全体の39%を占め、工業用は33%、発電用は18%を占めた。化学工業用の割合は最も小さく、全体の10%であった。「煤改気」(石炭焚き設備のガス化)は都市ガスの急速な増加を推進した主要な要素の1つである。2018年の全国の都市ガス用天然ガス需要は1,092億m3に達し、前年比16.5%の増加になった。

 『中国エネルギー化工産業発展報告』によると、冬季の「圧非保民」政策(非民生用ガスを圧縮して民生用ガスを確保すること)によって工業需要家はオフシーズンにおけるガス使用を拡大した。2017年の暖房シーズンが過ぎると、工業用ガス需要が増え、オフシーズンに需要が衰えないという現象が発生した。工業用ガスが暖房期の民生用ガスとのピークシフトを進めたことが、2018年における天然ガス消費量増加の大きな焦点になった。

 レポートによると、2018年の中国の天然ガス輸入量は1,195億m3に達し、前年比で3割近い増加になる。うちパイプラインガスの輸入量の伸び率は19%、LNGは39.7%になる。レポートの予測によると、2019年も全国の天然ガス需給はタイトバランスの局面を維持する。天然ガス消費量は約3,050億m3に達し、2018年に比べ1割増になるだろう。

 (中国能源網 12月21日)