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【石油・天然ガス】

CNPCが中国陸成シェールオイル革命の推進を宣言 (18/12/24)
2018/12/24
中国【石油・天然ガス】

 オイルシェールは非在来型石油ガス資源であり、国の戦略的資源になる。中国のエネルギー構造の調整やエネルギーセキュリティにとって重要な意義を備える。中国のシェールオイル埋蔵量は極めて大きく、確認済みのシェールオイル埋蔵量は43億5,200万トンに達し、米国、カナダに次いで世界第3位である。中国石油天然ガス集団(CNPC)と中国石油化工集団(SINOPEC)の中央企業2社はシェールオイル開発革命を目指している。

 12月9日、中石化石油探査開発研究院に「国家オイルシェール採掘研究開発センター」が発足した。同センターはシノペックが建設を主導し、国内の他の9機関が建設に協力する。リソースを統合してオイルシェール採掘のコアテクノロジーの研究開発を進め、もってオイルシェール産業の発展を促進することを目的とし、同時に中央企業、大学、地方政府及び民営企業の間で産学研用連携の新たなモデルと体制を模索する。

 一方、CNPCは12月12日、「中国陸成シェールオイル理論と技術の進展と戦略シンポジウム」を開催し、シェールオイル研究の進展状況と今後の作業部署について検討を進め、中国陸成シェールオイル革命を推進することになった。

 中国のシェールオイルは未だ探査と観察段階に止まっており、採掘技術が未熟なため、シェールオイルの生産量はシェールガスにはるかに及ばない。中国のシェールオイル資源は松遼盆地、オルドス盆地、渤海湾盆地、四川盆地など主に新生界陸成堆積盆地に所在する。中でも吉林省は中国でシェールオイル資源が最も豊かな省であり、全国のシェールオイル総資源量の30%を占める。

 米国のシェールオイルが海成シェールオイルであるのに対し、中国のシェールオイルは陸成シェールオイルの範疇に入る。陸成シェールオイルは厚みが大きく熱進化度が極めて低いため密度が大きいが、蝋分が多く流動性が低いので採掘は相対的に難しい。

 CNPCの焦方正副総経理(副社長)は次のように指摘した。米国のシェールオイルは世界のエネルギーの版図を塗り替え、世界の地政学にも深遠な影響を及ぼした。このことは中国のとって次の4つの面で啓示になる。第1に認識革命、第2に技術革命、第3に管理革命、第4に戦略革命である。今や政策的推進と技術進歩に伴って、中国のシェールオイルは急速に工業化採掘段階に進むことが可能になるだろう。米国のシェールオイル革命の発展サイクルに準じると、向こう10年で中国のシェールオイル鉱区は高速発展段階に進むだろう。

 (中国化工網 12月24日)