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【石油・天然ガス】

2018年の中国の石油・天然ガス輸入が過去最高に 原油1割増 天然ガスは3割以上の増加 (19/01/15)
2019/1/15
中国【石油・天然ガス】

 2018年の中国の原油と天然ガスの輸入量は過去最高を記録し、石油製品輸出も大幅な増加になった。

 税関総署が1月14日に発表した輸出入統計によると、2018年の中国の原油輸入は4億6,200万トン、対前年比伸び率は前年並みの10.1%になった。

 2018年の天然ガス輸入は9,038,5万トン、前年比31.9%もの大幅増になった。伸び率は前の年に比べ5ポイント上昇した。

 卓創資訊の原油アナリスト朱光明氏は次のように指摘した。ここ数年、中国の原油輸入の対前年比伸び率は10%前後を維持している。昨年の原油輸入の増加には主に2つの要因がある。第1に第4四半期に入ってから国際油価の暴落を受けて、中国は原油の輸入と備蓄を増やした。第2に、石油化学事業の増産が進み、特に恒力石化の稼動が原油需要に対して牽引作用を発揮した。

 但し、朱光明氏は、中国の石油化学企業の高い稼動率が中国の石油製品の供給過剰問題をもたらしやすいとも指摘した。

 天然ガス輸入の大幅な増加については、隆衆資訊の天然ガスアナリスト王皓浩氏は次のように指摘した。2018年1〜11月の中国の天然ガス生産量の伸び率は6.6%であったが、国内消費量の伸び率は12%以上であり、資源を補完するには輸入に頼るしかなく、そのため天然ガス輸入が大幅に増加した。

 王皓浩氏によると、輸入天然ガスの増加によって国内天然ガス供給企業の供給圧力は緩和されたが、市場メカニズムの問題のため、輸入天然ガスの高いコストは末端需要家に転嫁することが難しく、往々にして輸入業者と都市ガス経営企業が共同で負担している。

 2018年の中国の石油製品輸出は5,863.5万トンに達し、前年比12.4%の増加になった。中でも12月期の輸出量は586万トン、前月比31.2%増加した。

 卓創資訊の石油製品アナリストである徐娜氏によると、石油製品輸出の近年の持続的増加は主に国内の石油化学生産能力の過剰が関係しており、石油製品輸出によって国内の過剰生産能力問題を緩和することが可能になる。

 2018年の中国の石油製品輸入量は3,348.1万トン、前年比13%の増加になった。

 徐娜氏によると、石油製品輸入の伸び率は13%に達しているが、数量的には小さい。現在、中国の石油製品輸出はガソリン、灯油、軽油に集中しており、一方、石油製品輸入は重油に集中している。

 (界面新聞 1月15日)