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中国
【石油・天然ガス】

中国とサウジアラビア最大の合弁石油事業 投資額ほぼ700億元 中国側の持ち株65% (19/02/23)
2019/2/23
中国【石油・天然ガス】

 中国とサウジアラビアの石油協力事業が新たな打開を遂げた。

 2月22日、サウジアラビアのMohammedbin Salman国王の中国訪問中に中国とサウジアラビアは生産能力と投資をめぐる重点協力事業でMOUに調印したが、その中で最も金額が大きい事業が遼寧省で実施されることになった。

 この事業は、サウジアラビア国営石油公社(Saudi Arabian Oil Company:サウジアラムコ)、中国兵器工業集団有限公司並びに盤錦鑫誠実業集団の3社が695億元(約100.9億ドル)超出資して遼寧省盤錦に「華錦阿美石油化工有限公司」(阿美はサウジアラムコを意味する)を設立する。

 サウジアラムコのオフィシャルサイトによると、華錦阿美は中国とサウジアラビアの最大の合弁企業になり、2024年に商業運営を開始する見通しである。持ち株比率は中国兵器工業集団36%、サウジアラムコ35%、盤錦鑫誠実業29%。

 華錦阿美の事業は、敷地面積598ヘクタールに上り、年間1,500万トン(30万B/D)の製油能力、150万トンのエチレン生産能力及び130万トンのPX生産能力を建設する計画。世界クラスの石油化学コンビナートにすることを目標にする。

 サウジアラムコのアミーン・ナーセルCEOは次のように表明した。当該事業はサウジアラムコの企業戦略を明確に示している。中国とサウジアラビアはこれまで石油化学分野において売買関係にあったが、サウジアラビアは中国で重大な投資を進める方向へと転換し、中国の経済成長と発展を促進することになる。
 
 華錦阿美の合弁事業の原油はその7割をサウジアラビアから調達することになる。

 『遼寧日報』の報道によると、中国とサウジアラビアの合弁石油化学事業は2015年7月に遼寧省政府から承認された。同事業が完成すると、東北地区に年間1,000億元の販売収入、110億元の利潤及び200億元の税収をもたらす。

 サウジアラムコと遼寧省の協力は石油化学事業だけに止まらない。アミーン・ナーセルCEOによると、2019年末までにサウジアラムコ、北方華錦化学工業集団有限公司及び遼寧交通建設投資集団は合弁販売企業を設け、中国においてサービスステーションの開発を共同で進める。

 華錦阿美事業は中国兵器工業集団の製油と石油化学品生産能力を大幅に高めることになる。

 中国兵器工業集団の2018年の軍需工業等の営業収入は4,500億元に達し、フォーチュン500(Fortune 500)で第140位となった。

 中国兵器工業集団は2000年初頭、石油産業への進出を開始した。同社の石油事業は石油ガス探査開発、原油及び石油製品貿易、石油ガスの貯蔵・運輸、石油化学やLNGをカバーし、整った産業チェーンを形成している。

 2017年末時点で中国兵器工業集団は6ヵ国に石油ガス探査鉱区を有し、原始埋蔵量は10億トンを超える。原油と石油製品の貿易量は年間数千万トンに上る。また、中国兵器工業集団の遼寧省における製油能力は800万トンに達している。

 2017年5月、中国兵器工業集団はサウジアラムコ、盤錦実業と「共同開発協議」及び「中国兵器精密化学工業及び原料」事業契約に調印し、起工式も執り行った。

 盤錦実業は盤錦遼浜沿海経済区国有資産管理弁公室が出資して設立した国有独資企業であり、2010年に設立され、登記資本金は約9.4億元になる。

 華錦阿美事業が調印されたのと同じ日、北京で中国−サウジアラビア投資協力フォーラムが開かれた。同フォーラムでは、中国とサウジアラビアの間で35件の協定及びMOUが調印された。界面新聞の概算によると、契約総額は280億ドル超になり、石油化学、製造業、新エネルギー、通信等の産業に及んでいる。うち石油化学産業の投資額は170億ドル超になり、ほぼ6割を占める。

 (界面新聞 2月23日)