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中国国家能源局が「バイオ天然ガス産業発展指導意見」通達 (19/02/26)
2019/2/26
中国【新エネルギー】

 2月20日、国家能源局は「バイオ天然ガス産業化発展の促進に関する指導意見」意見募集版を公布した。

 同指導意見は次のように指摘している。中国のバイオ天然ガスは発展初期段階に止まっており、未熟な技術、不健全な産業体系、不十分な政策支援など問題が多い。そのため、支援を強化し、政策を整備して、バイオ天然ガスの産業化に向けた発展を加速することが急務である。

 同意見は、計画指導を強化するため、国家バイオ天然ガス発展中長期計画を起草してバイオ天然ガスの商業化に向けた持続可能な発展の道筋を明確にするとしている。同時に国家計画及び重点地区の省クラス政府の計画にい基づき、大手エネルギー企業及びその他の有力企業が自社のバイオ天然ガス発展計画を策定して、全国的計画に向けて事業部署を提示させるとしている。

 なお、指導意見は、中国の将来のバイオ天然ガスの発展目標を3つの段階に分けて提示している。

 第1段階:初歩的発展段階(〜2020年)
 2020年までにバイオ天然ガスの初歩的な発展を実現する。産業体系を基本的に確立し、政策体系を基本的に形成する。バイオ天然ガス年間生産量を20億m3超とし、県域及び農村の石炭分散消費約340万トンに代替して、CO2排出を年間約620万トン削減する。農業廃棄物を年間1,000万トン以上処理し、家畜家禽の排泄物を2,500万トン以上、その他の都市と農村の有機廃棄物を500万トン以上処理する。

 第2段階:高速発展段階(〜2025年)
 2025年までにバイオ天然ガスを、一定の規模を備えるグリーン・低炭素・クリーン・再生可能な新興ガス産業として形成する。バイオ天然ガス年産量を150億m3超とし、県域及び農村の石炭分散消費約2,500万トンに代替して、CO2排出を年間約4,600万トン削減する。農業廃棄物を年間7,500万トン以上処理し、家畜家禽の排泄物を1.8億トン以上、その他の都市と農村の有機廃棄物を3,000万トン以上処理する。

 第3段階:安定的発展段階(〜2030年)
 2030年までにバイオ天然ガスの安定的発展を実現し、規模の面で世界トップグループに入る。バイオ天然ガス年産量を300億m3超とし、国内天然ガス生産量の中で一定のシェアを占めるようにする。県域及び農村の5,000万トン以上の石炭分散消費に代替して、CO2排出を年間約9,3000万トン以上削減する。農業廃棄物を年間1.5億トン以上処理し、家畜家禽の排泄物を3.5億トン以上、その他の都市と農村の有機廃棄物を4,000万トン以上処理する。

 指導意見の意見募集版はバイオ天然ガスの工業化・商業化開発の加速についても要求を提示している。分散型商業化開発の実施、専業化企業による投資・建設・管理、ガス企業に対するバイオ天然ガス事業建設の奨励、現代化新興工業としての速やかな形成などである。

 (人民網 2月26日)