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中国
【石炭】

中国の輸入制限で豪州炭は仕向け地変更を余儀なくされる (19/03/27)
2019/3/27
中国【石炭】

 中国は輸入炭に対する品質検査の強化に関して、オーストラリアのみを対象にしたものではないと再三強調しているが、中国の港湾の荷揚げ・通関の遅延のため、豪州炭を積んだ多くの貨物船は他の国へ移動する結果になっている。

 Sydney Morning Heraldの3月20日付報道によると、豪州炭の仕向け地が変更されるケースが増えており、中国への輸出が減りつつある中で、すでに一部の石炭はインドから買い付けられている。

 中国は環境政策のため、2019年の石炭輸入量を制限する。その具体的な影響は輸入炭の品質検査の強化に現れており、輸入炭の荷揚げや通関の時間が大幅に延長された。中国側は、港湾における豪州炭の荷揚げと通関の遅延はオーストラリア政府のファーウェイ禁止に対する「反撃」措置とは無関係であり、豪州炭が品質検査に不合格であったからに過ぎないと表明している。

 中国の港湾における遅延によって、オーストラリアの運輸会社のコストは激増する。そのため、オーストラリアの石炭生産企業の株価が下落するだけでなく、オーストラリアで展開中の約3,325億元の新規石炭事業にも不利な影響が及んでいる。豪州炭がこれまののように中国市場に依存することが不可能になれば、この3,325億元の事業も停止は必定である。

 この問題について、オーストラリアのサイモン・バーミンガム貿易相は、政府は目下石炭業界と密接に協力して、豪州炭が中国に入れるよう図っていると表明した。

 (中国能源網 3月27日)