4月16日、中国汽車工業協会主催による2019中国自動車フォーラム非公開サミットが上海で開かれ、工業情報化部の辛国斌副部長が講演を行った。辛国斌副部長は次のように表明した。

　中国の自動車産業は絶え間ない発展を続け、瞠目すべき成果を上げた。中国は今や整った自動車工業体系を形成し、世界最大の自動車市場になった。特に新エネ車の発展は著しい成果を収めた。しかしながら、イノベーション能力や技術的蓄積の不足、企業の数は多いが規模が小さく資源が分散しているなどの問題も存在し、規模は大きいが力は依然弱い。また、国内外の競争の激化、製品形態の変化、消費理念の変化など新たなチャレンジにも直面している。

　次期科学技術革命と産業変革はますます熾烈になり、産業発展をめぐる新たな問題と新たなチャレンジに対応するには発展の流れを掴み、戦略的チャンスを捕捉し、技術進歩の推進、省資源、環境改善などの側面や確定した戦略指針から発展の構想を整理し、新たな目標を明確にし、新たな理念を貫徹し、新たな仕組みを実行し、新たな生態系を創出しなければならない。資源配置に対する市場の決定的な作用を十分発揮させつつ、政府の作用をより良く発揮し、新エネ車とスマートコネクテッドカーを足掛かりにして、自動車がエネルギー、交通、情報通信等の産業とともに発展するよう推進し、モビリティと運輸の効率を総合的に向上させなければならない。

　今後は供給側構造改革を主軸として堅持し、総合的な計画と協調を強化し、自動車産業の質の高い発展を推進する。特に次の4つの面に重点を置いて対策に取り組むこととする。

1. スマートコネクテッドカー国家製造業イノベーションセンターを速やかに建設する。車載電池の性能と完成車のスマート化のレベルを絶え間なく高め、大出力充電技術とワイヤレス充電の技術研究を強化し、電池交換モデルの発展を前向きに模索する。燃料電池車のキーテクノロジー研究開発及び産業化を加速する。
2. 管理制度を整え、発展環境を最適化する。自動車企業の集団化と製品系列の管理、OEM等の参入管理制度の整備を急ぐ。「デュアルクレジット」管理体系（乗用車平均燃料消費量クレジットと新エネ車クレジット）を健全化する。
3. 対外開放を拡大し、グローバル市場に融け込む。国際化の視野と開放型思考を確立し、技術開発、ブランド構築、共同調達といった面で国際協力を深め、国際競争においてブランドの価値を高める。
4. 循環システムを健全なものにし、グリーン発展を推進する。廃車、中古部品の回収と総合利用、車載電池のリサイクルのシステムの規範化と完備を進め、もって自動車の全ライフサイクルにおいてエネルギーと資源の利用効率を高める。

　（中国能源網 4月19日）