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【石油・天然ガス】

CNPCと中国海洋石油が再び提携 北極LNG-2事業の権益を各10%取得へ (19/04/26)
2019/4/26
中国【石油・天然ガス】

 中国石油天然ガス集団有限公司(CNPC)と中国海洋石油有限公司が北極大型LNG事業へ同時に資本参加を果たすことになる。

 4月25日、CNPCの全額出資子会社である中国石油国際勘探開発有限公司(CNODC)はロシアのノヴァテク社と北極LNG-2事業協力枠組協定に調印した。CNODCは北極LNG-2事業の権益10%を買収する。

 同日、中国海洋石油もノヴァテク社と合意に達したと発表、北極LNG-2事業の権益10%を買収することになる。

 これにより、CNPCと中国海洋石油は北極LNG-2の権益を合わせて20%取得することになる。

 北極LNG-2事業は年間処理能力1,980万トンに上り、年間660万トンのLNG生産施設を3本建設する。

 北極LNG-2事業はノヴァテク社が中心になってロシアで開発を進める2番目の大型陸上在来型天然ガス事業になり、ノヴァテク社とCNPCにとってもヤマルLNG事業に次ぐ2番目の北極天然ガス協力事業になる。

 一方、北極LNG-2事業は中国海洋石油にとっては初めて資本参加する北極LNG事業になる。もっとも、中国海洋石油はヤマルLNG事業の建設工事にはすでに参加している。

 北極LNG-2事業の資源的基礎になるUtrenneyeガス田はヤマル事業と同様にヤマル・ネネツ地区にある。ヤマル・ネネツ地区は世界最大の天然ガス生産区であり、その天然ガス生産量はロシアの天然ガス生産量の80%、世界の生産量の15%を占める。

 ノヴァテク社のミケルソンCEOは2018年7月のヤマルLNG中国初入港の際の記者会見において、「2番目の北極LNG事業ではヤマル事業よりも新しい液化の理念を取り入れ、LNGセルフフローティングプラットフォームをめぐる協力により、LNG生産量を20%増やし、初期投資を30%減らせる見通しだ」と述べていた。

 なお、CNPCと中国海洋石油は中国国内の海上資源開発でも提携する。4月24日、両社は北部湾石油ガス資源の共同開発に向け協力協定に調印した。

 (界面新聞 4月26日)