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【石油・天然ガス】

米中貿易戦争 中国の対米報復関税で米国の天然ガス産業の見通し悪化 米メディア (19/05/15)
2019/5/15
中国【石油・天然ガス】

 米国が中国からの輸入商品への関税を25%に引き上げたことを受け、中国政府は反撃に出た。5月13日、中国政府は600億ドル相当の米国商品に対する関税を6月1日から引き上げると宣言した。米国メディアの分析によると、中国の対抗措置によって、米国の農民や化学工業、エネルギー等の企業は収入の減少に対する覚悟を余儀なくされる。

 中国の追加関税に著しい影響が及ぶのは天然ガス産業である。中国政府が5月13日に発表した米国商品関税引き上げ措置には米国から輸入するLNGも含まれる。ロイター5月13日付報道によると、中国の対抗措置によって、米国はLNG輸入が世界で最も急速に伸びている中国への輸出をさらに減らすことになる。

 ロイター報道によると、今年以降、米国から中国へ向かったLNGタンカーは2隻だけである。一方、米中貿易戦争勃発前の2018年1〜4月は14隻であった。中国はかつて米国のLNG輸出先第3位であったが、今年は現時点で15位以内にすら入っていない。

 アメリカ石油協会(API)Director - Tax & AccountingのStephen Comstock氏によると、米国のLNG投資は中国の報復的関税により見通しが悪化しており、米国の労働者に損害を及ぼす一方で米国の競争相手を利する結果になっている。

 ロイターによると、米国最大のLNG生産企業であるCheniere Energyは先週、貿易戦争は同社の販売には未だ実質的な影響を及ぼしていないと表明していたが、今週月曜日(5月13日)には同社の株価は3.9%下落して65.24ドルになった。

 (網易新聞 5月15日)