1. HOME
  2. 中国 【石油・天然ガス】

中国
【石油・天然ガス】

米中貿易戦争 中国は最早米国産原油の長期購入契約を結ぶことはない (19/05/23)
2019/5/23
中国【石油・天然ガス】

 ロイター5月21日ヒューストン電によると、米国の石油パイプライン・埠頭運営企業であるエンタープライズ・プロダクツ・パートナーズ(Enterprise Products Partners L.P.) のJim Teague CEOは、米国の石油輸出業者と長期契約を結んで原油を購入しようとする中国企業は基本的になくなったと表明した。

 この1年、米国と中国の貿易紛争はますます熾烈になっており、先日、米国が中国からの輸入品2,000億ドル相当の関税を25%に引き上げたことで、紛争はさらにエスカレートしている。

 Jim Teague CEOによると、貿易戦争によって米国の対中原油輸出は全て停止し、中国のバイヤーが米国の原油輸出業者と長期購入契約を結ぶ可能性は殆どない。

 2015年にオバマ政権はそれまで40年にわたっていた米国の原油輸出禁止令を解除し、その後、米国の原油輸出は大幅に増加した。米国の現在の原油輸出量は通常300万B/Dを超えている。

 2018年上半期に中国は米国産原油の最大の輸入国になり、平均輸入量は37.7万B/Dに上っていた。しかし、米国エネルギー情報局(EIA)の集計によると、2019年2月までの6ヵ月間の対中輸出量は4.16万B/Dに下がった。
 
 Jim Teague CEOによると、米国石油企業が増産すると、米国原油の需要は中国以外の国にシフトすることになる。「貿易戦争がどうなろうとも、需要は変わらないままだ。なぜなら貿易構造に変化が生じないからだ」とJim Teague CEOは述べ、「米国の大手石油生産企業はその役割を発揮し続けるだろう」と表明した。

 (中国石油新聞中心 5月23日)