1. HOME
  2. アジア 【石油・天然ガス】

アジア
【石油・天然ガス】

中国が石油ガスPL公平開放弁法を正式通達 運営事業者に無差別の輸送サービスを義務付け (19/05/31)
2019/5/31
アジア【石油・天然ガス】

 「石油ガスパイプライン網施設公平開放監督管理弁法」が正式に通達された。同弁法は石油ガスパイプライン、LNGターミナル、地下ガス貯蔵庫等の石油ガスインフラの独占を打破し、第三者に対して公平な開放を無差別で行うよう求めている。

 5月31日の国家発展改革委員会の発表によると、今回の弁法は石油ガス体制改革任務の要請に従って制定したものであり、2014年の国家能源局「石油ガスパイプライン網施設公平開放監督管理弁法(試行)」は廃止される。

 今回の新版監督管理弁法は新しい石油ガス需給情勢の下で多くの大きな改革成果を上げているが、依然として石油ガス体制の全体的推進状況や石油ガスインフラの建設スピードに左右される。

 中国の石油ガスパイプライン網の建設と運営は少数の大手中央企業に集中し、特に基幹パイプライン網は高度独占状態にある。上流と下流のプレイヤーが多元化された石油ガス市場の形成が徐々に進む中、石油ガス市場化改革の要望が日増しに強まり、とりわけパイプライン網の公平な開放を求める声がますます高まってきた。

 今回の監督管理弁法は次のように要件を提示している。

  • 国は石油ガスパイプライン網施設の相互連携・融通と公平な接続を奨励、支援して、異なるパイプライン網間の敏活な配置を徐々に実現する。
  • パイプライン網施設運営企業は計画に適合する他のパイプライン網の接続を妨害してはならず、接続の便宜を図らなければならない。運営企業は一括購入・一括販売等を名目として石油ガスパイプライン網施設の開放を拒否してはならない。
  • 石油ガスパイプライン網施設運営企業は開放条件に適合する利用者に対し、輸送、貯蔵、ガス化、積卸、中継等のサービスを差別なく提供しなければならない。開放条件に適合する利用者との契約を正当な理由なく遅延、拒否してはならず、また、不合理な要求行ってはならない。
  • 石油ガスパイプライン網運営機構改革が実現するまでは、石油ガスパイプライン網運営企業は既存の利用者に対する現行サービスを保障しつつ、余剰能力を備えていることを前提に、開放条件に適合する利用者に対し、弁法の要件に従ってパイプライン網施設を開放しなければならない。

 (澎湃新聞 5月31日)