中国石油天然ガス集団(CNPC)によると、四川省唐家山せき止め湖決壊の恐れが強まり、同社の運営する蘭州−成都−重慶石油製品パイプラインの●江横断パイプラインが脅威にさらされている。

　綿陽市の唐家山せき止め湖の水量はすでに2億m3以上に達し、余震、上流の降雨や地質構造など不確実要因があるため、せき止め湖決壊の恐れが強まっている。せき止め湖から60kmの下流にある蘭州−成都−重慶石油パイプラインがもし断たれることになれば、被災地区の石油製品の確保は不可能になり、四川、重慶、雲南、貴州の石油製品供給にも深刻な影響が及ぶ。

　CNPC蘭州−成都−重慶石油製品パイプライン現地地震対策指揮本部の責任者によると、CNPCは緊急対策案を策定し、涪江横断パイプラインに重点を置いて、緊急対策と恒久的なパイプライン建設の配置、調整を進めており、たとえ危機が発生しても短時間で復旧できるよう体制を整えている。

　蘭州−成都−重慶石油製品パイプラインは、蘭州を起点に、甘粛、陝西、四川を経て重慶市まで。送油能力は年間600万トン以上。四川・重慶地区の石油製品の70％はこのパイプラインによって輸送されている。

　（経済参考報 6月6日）

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