国家発展改革委員会(NDRC)の劉鉄男副主任は「2008年全国電力需要側管理現場会」の席上、中国では石炭の有効供給が制約を受け、発電用石炭備蓄が異常に低下し、発電用石炭と電力の供給に対する圧力が拡大した結果、全国で停電が頻発していると指摘し、また、鉄道輸送力の逼迫のため、発電石炭供給は一層困難になっているとした。

　劉鉄男副主任によると、こうしたエネルギーをめぐる深刻な状況は、中国の粗放型成長モデル、不合理な構造や体制面の不備など深層レベルの矛盾が国内外の新たな情勢の中で激化した結果である。構造について見ても、少なくとも2つの矛盾が表面化している。第1に、中国では火力発電の比重が大きく、原子力発電や新エネルギー発電の比重が低いという問題である。石炭産業は最早急拡大する火力発電を支えることが難しくなっているのである。第2にエネルギー産業もまたエネルギー多消費産業の余りにも急速な成長を支えることが難しくなっている。

　（証券日報 8月5日）