国家煤鉱安全監察局の王樹鶴副局長は、中国政府が低濃度炭鉱ガスの安全な回収、輸送、利用の基準について目下制定作業を進めていることを明らかにした。新基準はすでに専門家チームの審査をパスしており、間もなく公布されるとのこと。

　この新基準は、メタン含有量30％以下の低濃度炭鉱ガスの利用に道を開くものであり、これにより中国の炭鉱ガス回収利用量は倍増することになる。

　メタン含有量6〜25％の炭鉱ガスは爆発しやすいため、中国はこれまで安全操業の見地から濃度30％以下の炭鉱ガスの利用を禁止し、大量のメタンが大気中に放出されていた。現在、国内外の炭鉱ガス発電所で使用されている炭鉱ガスのメタン濃度は一般に40％以上。濃度25％以下の炭鉱ガスは大量に発生しているが、安全確実に輸送する方法は未だない。

　今回の基準見直しは、勝利油田動力機械廠と淮南煤業集団の共同開発による新たな技術の出現によって低濃度炭鉱ガスの利用も現実的になったことが背景にある。

　（中国証券網 12月12日）