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【エネルギー全般・政治経済】

中国 8%成長は極めて困難 追加の経済対策は確実…工業情報化相 (09/03/04
2009/3/5
中国【エネルギー全般・政治経済】

 全国政治協商会議に出席した全国政協委員、工業情報化部長の李毅中は3日、「第一財経日報」紙に対し、世界金融危機の底は未だに見えず、中国の8%成長の目標達成は極めて困難である可能性が高いと表明したが、経済成長に対しては一定の自信を示した。

 李毅中工業情報化部長は、一連の景気刺激策はすでに部分的に成果を上げており、今後追加の経済対策を打ち出して成長を刺激することは間違いないと述べた。

 中央政府は昨年、4兆元の投資計画を打ち出し、今年1〜2月には10大産業の調整・振興計画を相次いで打ち出した。李毅中によると、同計画はさらに修正検討を加えた上で公布されることになる。現在、工業情報化部は計画の実施細則の検討と起草に取り組んでいるところであり、調整・振興計画は当面の工業成長の減退傾向を好転させることが主眼になる。

 工業情報化部のデータによると、昨年下半期、中国の工業付加価値生産額の伸び率は急速に低下し、6月の16%から11月には5.4%に落ち込んだが、中央政府の内需拡大、成長刺激策が実施に移され、伸び率低下の勢いは弱まり始めている。昨年12月の伸び率は5.7%に回復した。今年1月も、旧正月休暇期間の要因を除くと、工業付加価値生産額の伸び率は若干回復している。

 2月のデータは未だ出揃っていないが、鉄鋼業の稼働率、電力使用量や、鉄鋼、非鉄金属、化学製品の価格などを総合すると、工業成長の減退傾向は収まり始めていると李毅中は述べた。

 危機的状況にある中小企業の生産と発展について、李毅中は、中小企業は雇用吸収力が極めて大きく、総雇用者数の70%を占め、全国経済総量の60%を占めると指摘した上で、「中小企業は経済回復の重点であり、難点でもある」と述べた。

李毅中は、当面の最も重要な問題は中小企業の融資難であるとの考えを示し、中小企業融資保証機関の設立など政府の措置による効果が現れつつあるとした。

 (第一財経日報 3月4日)