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中国
【石油・天然ガス】

中露合弁の天津製油事業 生産能力を当初計画の5割増 ロシア原油専用に (09/04/14)
2009/4/15
中国【石油・天然ガス】

 中国石油天然ガス集団(CNPC)は、中露合弁による天津製油事業の年産能力を従来の1,000万トンから1,500万トンに拡大するよう決定し、原油供給源をすべてロシアにすることについても同意した。このことは、CNPCのロシア側に対する譲歩を意味している。

 中露東方石化(天津)有限公司は2007年末に設立され、持ち株比率はCNPCが51%、ロスネフチが49%。当初の計画による精製能力は1,000万トン、投資額は約226億人民元であった。

 しかし、CNPCの匿名筋によると、昨年末からの中露間の石油貿易・パイプライン交渉以降、CNPCとロスネフチは生産能力について、1,000万トン案と1,500万トン案を検討していたが、結局、1,500万トンで落着した。

 このことは合弁製油事業におけるロシア側の発言権を高めるとともに、中国の石油下流市場におけるロシアのシェアを増やすことになる。

 前出のCNPC匿名筋は生産能力拡大に伴う追加投資額について明らかにしていないが、ロスネフチ科学技術センターのアレクサンドル・クズネツォフ副所長は4月10日、モスクワでのプレス発表において、天津製油事業の総投資額は30〜40億ドルに上る見込みであると述べていた。

 CNPCはこれまで東方石化の製油事業をロシア原油処理専門にすることには同意していなかった。ロシアから天津へ輸送すると、操業コストが嵩み、経済的でないからである。CNPCはロシア原油を、大慶から大連への石油パイプラインによって大連石化、遼陽石化、大慶石化など東北地区の製油所に輸送して近場で処理する計画に傾いていた。

 なお、今年2月の発表によると、中露東方石化製油事業は天津浜海化工区に建設され、工期は2010〜2012年。今年6月には事業申請報告を完了する予定である。

 (財経網 4月14日)