中国海洋石油総公司(CNOOC)と広東省の珠海市政府は先週末、全面協力に関する枠組み協議書に調印し、CNOOCは珠海市に南シナ海天然ガスターミナルと深海工程装備製造基地を建設することになった。総投資額は200億元に上る。

　なお、CNOOCはすでに珠海において高欄港LNG受入基地や横琴天然ガスターミナル・天然ガス液化など複数の事業に対する投資、建設を進めている。

　今回、珠海市において200億元の追加投資を行うことで、CNOOCは沿海地区における天然ガス産業配置を一層大きく前進させることになる。CNOOCは2006年に深セン大鵬LNG事業を開始した他、福建、上海、浙江でもLNG輸入事業を展開して、インドネシアやマレーシアとLNG輸入契約調印にこぎつけ、さらに、LNG下流市場開拓の点でも、粤電集団との42億元に上る共同出資により、恵州LNG発電所の建設を進めている。

　CNOOC関係筋によると、南シナ海天然ガスターミナルの建設により、CNOOCは珠江デルタの各大都市における天然ガス輸送パイプライン網の建設をさらに進めるとともに、LNG発電所への投資を増やすことで、沿海部のLNG市場における同社のシェアを強固なものにするだろう。

　（上海証券報 5月12日）