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【石油・天然ガス】

シノペック 上半期の業績発表 332%の増益に (09/08/24)
2009/8/26
中国【石油・天然ガス】

 中国石油化工股フェン有限公司(Sinopec Corp.)は23日、2009年度の中期業績を発表した。

 同社の上半期の営業収入は5,340億2,500万元、前年同期比26.9%の減収になったが、純益は332億4,600万元で、332.8%の増益になった。

 Sinopec Corp.によると、2008年上半期は、国際原油価格の急騰の一方で、国内石油製品価格は抑えられ、国際原油価格との逆さやが生じ、同社の製油部門は政策に起因する巨額の赤字に陥ったが、2009年に入ると、製油部門は赤字から脱却し、スケールメリットを発揮する同社の製油部門は改めて収益の柱になり、業績の大幅な成長をもたらし、今年上半期の製油部門の収益は198億9,800万元に上った。一方、昨年同期、製油部門は334億元の補助金によって黒字を保ったものの、実質的には465億4,600万元の赤字であった。

 同社の製油部門の黒字転換は、新たな石油製品価格制度によって純益が確保され、利益率が大幅に向上したことが大きく作用している。同社の今年上半期の製油部門の純利益率は昨年同期の−752元/tから432元/tに上昇した。2007年上半期の265元/tに比べてもなお大幅な上昇になる。一方、製油コストは130.6元/tで、前年同期に比べやや低下した。

 また、化学工業製品の販売量が増加するとともに、単位当たりのコストの低下率が製品価格の低下率を上回ったため、上半期の化学工業部門の収益は前年同期比115.3%増の98億元になった。

 しかし、Sinopec筋によると、今月末までに石油製品価格の値上げがなければ、8月期の製油部門の赤字は避けられない。公司全体で今年上半期は332.6%の増益になったとはいえ、2007年上半期の水準には達していない。石油製品価格が引き上げられるかどうかは、Sinopecの最も懸念している問題である。

 また、今年上半期は石油製品需要の低下と石油製品販売利益率の低下によって、Sinopecの販売部門の収益は前年同期比44.3%減の1,254億元に止まった。

 もっとも、Sinopecは、国内の石油製品需要と化学製品需要の回復、特に自動車産業の大幅な成長による石油製品需要の増加など、市場については楽観的な見方を示している。

 Sinopecの取締役会は2009〜2011年の3ヵ年計画を打ち出し、2011年には国内石油・天然ガス生産量を石油換算で5,500万toe(原油4,300万トン、天然ガス170億m3)、原油精製量を2億200万トン、エチレン生産能力を930万トン、石油製品販売量を1億3,500万トンにするとの目標を打ち出している。

 (中国石化新聞網・中国証券報 8月24日)