ロシアのインタファクス通信12月22日付報道によると、ロシアとトルクメニスタンは21日、トルクメニスタンからロシアの天然ガス輸出を年明けより9ヶ月ぶりに再開することで合意文書に調印した。

　今年4月、トルクメニスタンの天然ガスパイプライン爆発事故が発生したが、トルクメニスタンはロシアがトルクメニスタンに通知しないままガス輸入量を大幅に減らしたことが事故の主因であるとし、一方、ロシアはトルクメニスタンのパイプラインの品質に問題があったとしていた。また、ロシアは天然ガスの値下げなどの要求を突きつけたが、トルクメニスタンは拒否し、その後、トルクメニスタンはロシアへの天然ガス輸出を全面的に停止した。

　今回、ロシアがトルクメニスタンに歩み寄って天然ガス貿易再開にこぎつけた理由は３つある。第1に、中国・中央アジア天然ガスパイプラインの開通によって中央アジアのエネルギー輸出構造が変化した結果、ロシアは従来の独占的地位を覆され、低姿勢になることを余儀なくされた。第2に、天然ガスの中長期的な市場見通しが好転し、ロシアはトルクメニスタンの天然ガスを必要とするようになった。第3に、ロシアはトルクメニスタンとのエネルギー協力を深めることによって、同国のエネルギー輸出のロシアに対する依存を高めるよう図っている。

　（新華網 12月23日）