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【新エネルギー】

【論説】発展改革委員会は今後非穀物系バイオエタノールの開発支援を強化 (07/10/17)
2007/11/22
中国【新エネルギー】

国家発展改革委員会(NDRC)は先頃「再生可能エネルギー中長期発展計画」を公布し、2010年にはエネルギー総消費量に占める再生可能エネルギーの比率を10%、2020年には15%とする目標を打ち出した。再生可能エネルギーのうち、バイオエネルギーについては、NDRC副主任陳徳銘が、今後非穀物系バイオ液体燃料を発展させて2020年には1,000万トンの石油に代替するとの目標を打ち出し、エタノール等のバイオ燃料はトウモロコシではなく、甘コーリャン、タイワンアブラギリ、ブンカンカ等の非穀物系植物を利用するとした。

 これより先、2001年に政府はエタノールガソリンの普及を宣言、全国にエタノール燃料企業4社を設け、50億元余りを投じて、古くなった穀物を消化するエタノール燃料生産を支援した。現在この4社の生産能力は100万トン余りに上り、全国9つの省で自動車用エタノールガソリンの試験的普及が進められている。

 しかし、エタノールガソリン需要の拡大は穀物供給に一定の圧力をもたらしたため、今年6月、政府は穀物系エタノールプロジェクトを緊急に停止した。すでに一部地区では非穀物系エタノールへの転換を開始している。例えば、吉林燃料乙醇公司は甘コーリャンを原料とするエタノール生産技術を開発中である。

 一方、国際石油価格が9月5日に1バレル75.08ドルの過去最高を記録する中、業界筋は自動車産業問題解決の方途を次々と表明するようになった。専門家の多くは、世界的にエネルギーがますます逼迫し、汚染が日々深刻化する情勢において、NDRCの再生可能エネルギー計画の意義は深遠であり、特に発展の黄金期にある自動車産業にとって、代替エネルギーの研究開発は極めて重要であるとした。

 しかし、清華大学自動車工学部の宋健副主任は、非穀物系作物によるバイオ燃料開発など、NDRCの方向性は正しいとしながらも、バイオエタノールの大規模な商業開発が可能な非穀物系植物はサトウキビなど極少数に過ぎず、非穀物系エタノールの産業化を実現するには非常に長い時間がかかると指摘し、エネルギー税の課税や再生可能エネルギーの開発と使用に対する補助金交付など具体的な措置が不可欠であるとした。

 一方、中国自動車工程学会の韓●副秘書長は、NDRCの計画は自動車メーカーの新エネルギー自動車開発に対して一定の促進効果があるとし、自動車産業はエネルギー多元化の道を歩むべきであり、再生可能エネルギーを自動車用エネルギーとするだけでなく、自動車の材料もまたリサイクル、リユースの可能な材質を選択して循環可能な発展の道を模索しなければならないと指摘した。

 (慧聰網 10月17日)


 ●…金ヘンに雷