石油輸入多元化戦略によって、中国の西アフリカから原油輸入が増えている。最新通関統計によると、4月の中国の原油輸入先は、引き続きアンゴラが首位をキープした。
　
　アンゴラからの原油輸入は合計428.9万トン、前年同月比180.％増となった。次いでサウジアラビアが308.9万トン、14.89％減、イラン173.6万トン、21.19％減。

　息旺能源諮詢の廖娜総監の分析によると、中国が原油輸入の50％以上を依存する中東は欧米が抑えている。政治要因もあって、中東からの石油供給は極めて不安定であり、エネルギーセキュリティの確保が難しい。これに対し、西アフリカの状況は異なる。第1に、中国の対アフリカ関係は欧米のそれに比べて安定している。第2に、中国はアフリカで多くの投資事業を展開しており、特に「石油と融資の交換」によって原油供給を確保している。加えて、西アフリカの原油は価格や輸送費等の面で優越している。

　廖娜総監は、中国の輸入先の多元化により、西アフリカに止まらず、カスピ海、南米（ブラジル、ベネズエラ）等の地区からの輸入原油の比率が上昇するとの見方を示した。

　（北京商報 5月25日）