中国海洋石油総公司(CNOOC)内部において複数ガス源ガス複合輸送技術研究プロジェクトのFSが6月29日、専門家の審議に合格し、本格的に始動した。

　2009〜2020年に広東省の天然ガスパイプライン網には、海上天然ガス、陸上天然ガス、輸入LNGの3種類、10大ガス源からのガスが供給されることになるが、ガス源によって組成分や燃焼特性のパラメータには一定の差異があり、複数のガス源からのガスの複合輸送技術は広東省の安全で安定的なガス供給にとって重要な後ろ盾になる。

　CNOOCは中国東南沿海部の複数の省において、省クラスの天然ガス輸送ネットワークを建設中である。

　広東省天然気管網有限公司は今年上期、複数ガス源ガス複合輸送の研究案を打ち出し、今年末までに実施試験案を策定し、2012年までに試運転を完了して最終研究成果をまとめる予定。

　研究対象は上流のガスの品質、中流のガス供給モデル、下流のガス器具の適用性など、様々なプロセスと分野に及ぶ。内容は複雑を極め、試験や実証作業も膨大なものになる。

　複数のガス源ガスの複合輸送については、国際的にも研究されているが、未だ統一的な基準はない。欧州、米国の基準も統一されておらず、日本や韓国もそれぞれの道を歩んでいる。天然ガス普及に伴い、中国の天然ガス購入量は増え、複数のガス源ガスの複合輸送は、ますます差し迫った課題になっている。

　（中国海洋石油報 7月14日）