9月10日、中緬石油・天然ガスパイプラインの中国国内区間が雲南省安寧市で着工された。

　起工式で式辞を述べた中国石油天然ガス集団(CNPC)の蒋潔敏総経理(社長)は、中緬石油・天然ガスパイプライン並びに付帯事業の雲南製油プロジェクトは、周辺国との外交と国際ルート建設の要請とを結びつけた重要な措置であり、国の西部大開発戦略を推進する重点プロジェクトであると指摘し、西南地区における新たな陸上石油・天然ガス資源輸入ルートの開拓、中国のエネルギー輸入の多元化、国のエネルギーセキュリティの強化、西南地区のインフラ建設、西南のエネルギー構造の高度化、雲南省の経済社会発展の促進など、様々な意義を備えているとした。

　中緬石油・天然ガスパイプラインの中国国内区間は、中国とミャンマー両国が建設するミャンマー西海岸から中国西南に到るパイプラインプロジェクトの重要な部分である。原油パイプラインの年間輸送能力は2,200万トン、天然ガスパイプラインは120億m3。

　中緬天然ガスパイプラインのミャンマー国内区間は763km、中緬原油パイプラインのミャンマー国内区間は771kmになる。2本のパイプラインは雲南省瑞麗から中国国内に入り、原油パイプラインは貴州省を経て重慶市まで基幹線1,631km、天然ガスパイプラインは貴州省を経て広西自治区まで基幹線1,727km。今年6月3日にはミャンマー区間が着工されている。中国国内の工事は2013年に完了、稼動する予定。

　中緬石油・天然ガスパイプラインは中国国内において3省、1直轄市の23の地級市（広域市）、73の県市を経由する。大中型河川56ヵ所を横断し、トンネル76本を掘る。沿線の地形や地質条件は複雑であり、地質災害が頻発している。中国のパイプライン建設において最も困難な工事の1つになるだろう。

　中緬石油・天然ガスパイプラインに付帯する下流事業である雲南省の製油プラントも昆明市で着工された。2013年に全て完成する計画。

　（中国石油報 9月13日）