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中国
【石油・天然ガス】

シノペックの山東LNGターミナルが着工 (10/09/13)
2010/9/14
中国【石油・天然ガス】

 9月10日、中国石油化工(Sinopec)の山東LNGターミナル起工式が青島膠南市で執り行なわれた。Sinopecにとって初めてのLNG事業であり、Sinopecと山東省が共同で進める「ガス化山東」戦略の重要な一歩になる。このプロジェクトは山東省のクリーン・エネルギー建設に貢献することになり、山東省、青島市、日照市の関係部門が全方位的に支援する。

 山東LNGターミナルは青島膠南市董家口に建設される。建設プロジェクトはターミナル、埠頭、ガス輸送パイプラインの3つの部分からなり、2期に分けて建設する。第1期は総投資額96.6億元、年間300万トンのLNGを処理する計画であり、16万m3のガスタンク3基、8〜27万トンのLNGタンカー専用埠頭及び付帯ターミナルを建設する。また、董家口—泊里—膠州—莱西、日照—臨沂にガスパイプラインを敷設する。パイプラインは総延長400km、年間輸送能力40億m3、2013年11月に完成、稼動する予定。第2期の建設規模と稼動時期は資源獲得や天然ガス市場開拓等の状況に応じて確定することになる。Sinopecは青島市政府と共同出資会社を設け、山東LNG事業の具体的な運用を担当させる。

 同ターミナルのガス源は、エクソンモービルがパプアニューギニアに建設したLNGプロジェクト。Sinopecとエクソンモービルはすでに年間200万トンの長期売買契約に調印している。

 Sinopecは近年、上流事業と天然ガス開発戦略に力を入れており、天然ガス探査開発、パイプライン網建設、市場開拓を加速し、天然ガスの埋蔵量、生産量を急速に拡大させている。

 山東省はエネルギー消費大省であるが、石炭と原油が中心であり、天然ガスは一次エネルギー総消費量のわずか1%に過ぎない。2002年より、Sinopecは山東省と「ガス化山東」戦略を実施、山東省におけるSinopecの天然ガスパイプライン網はすでに1,500kmを超え、年間20億m3余りの天然ガスを供給している。

 専門家の試算によると、山東LNGターミナル第1期が稼動すると、年間753万トンの石炭に取って代わり、CO2を1,213万トン削減する。山東省の省エネ・排出削減と環境の安全に大きな貢献を果たす。

 (中国石化新聞網 9月13日)