英国のエネルギーコンサルティング会社Wood Mackenzieが11月30日に発表した統計によると、今年1〜10月に中国企業が海外で買収した石油・天然ガス資源は246億ドルに上る。これは全世界の取引の20％に当たり、2年前の5倍近くに増えたことになる。

　Wood Mackenzieのレポートによると、中国のエネルギー企業は今年10月までに複数の海外買収案件を完了した。中国石油化工(Sinopec)が131億ドル投じてカナダのオイルサンド事業とブラジル石油会社の株式を買収した。また、中国海洋石油(CNOOC)は米国テキサス州のシェールオイル・ガス事業の権益を58億ドルで買収した。その他にも、中国企業はアフリカや南アジア等で相当規模の買収を行った。

　Wood Mackenzieの分析によると、2007年から2008年にかけて原油価格の高騰は巨大な衝撃を与え、価格高騰が長期的に続くと予想した中国企業は石油・天然ガス開発権益の確保により一層積極的になった。

　2008年の中国企業の海外石油・天然ガス資源取引は全世界のわずか4％に過ぎなかったが、今では20％に激増した。エネルギー消費の著しい増加と経済成長が長期的に続くとの予測の下に、中国企業は石油・天然ガス開発権の買収を積極的に進めているところである。

　（中国経済網 12月2日）