1. HOME
  2. 中国 【石油・天然ガス】

中国
【石油・天然ガス】

中国化工がイスラエルMA社の経営権を14.4億ドルで買収 (10/12/29)
2010/12/29
中国【石油・天然ガス】

 中国化工集団(ChemChina)はイスラエルのMakhteshim Agan Industries(MA)の株式の60%を14.4億ドルで買収する計画を進めている。MAは農作物保護剤(殺虫剤など)のメーカーであり、世界7大農業用化学品メーカーの1つ。主な生産拠点はイスラエルとブラジルにあるが、スペイン、コロンビアやギリシャにも比較的規模の小さい生産拠点を有している。

 今回のMA買収案は、中国にとって農業用化学品分野では過去最大の買収案件になる。中国化工の今回の動きは中国にとって食糧の安全が重要であることを示している。今年9月には国有企業の中国中化集団(SINOCHEM)もカナダのカリウム肥料大手Potash Corpへの入札を検討していた。中国はカリウムを大規模に輸入している。

 中国化工は、一般投資家が保有するMA株の55%及びIDBグループ傘下のKoor Industriesが保有する7%を買収する計画である。2週間以内に契約に調印し、2011年第3四半期までに取引を完了する予定。買収が完了すれば、MAは上場を廃止し、残余の株式は、Koor Industriesが保有することになる。

 中国化工はオーストラリアのプラスチックメーカーQenos社やフランスの動物栄養添加剤メーカーAdisseo社の買収をすでに手がけている。また、最近では、2007年にブラックストーンが中国化工から中国藍星(China National Bluestar)株の20%を買収したことでも知られる。

 (財華網 12月29日)