国家統計局は10月18日、今年第3四半期までの経済統計を発表した。

　【GDP】

　第1〜第3四半期は複雑に変化する国際情勢と、国内経済に発生した新たな状況や問題に直面し、党中央と国務院は積極財政政策と穏健な貨幣政策を堅持して、マクロ調整を常に強化、改善した。国民経済の運営は全体的に良好であり、引き続きマクロ調整は所期の方向へと発展している。

　第1〜第3四半期のGDPは32兆692億元、実質9.4%の成長となった。四半期別の成長率は、第1四半期9.7%、第2四半期9.5%、第3四半期9.1%。産業別では、第一次産業が3兆340億元、3.8%、第二次産業15兆4,795億元、10.8%、第三次産業13兆5,557億元、9.0%。第三四半期のGDPは前期比で2.3%の成長となった。

【工業生産】

　工業生産は着実に成長した。第1〜第3四半期の全国の一定規模以上の付加価値生産額は、比較可能価格で換算して前年同期比14.2%増加したが、上半期に比べると0.1ポイント下がった。国有及び国有持ち株企業の付加価値生産高は前年同期比10.4%増、集体企業は9.6%増、株式制企業は16.1%増、外国及び香港・マカオ・台湾投資企業は10.9%増。重工業の伸び率は14.6%、軽工業は13.1%。地区別の伸び率は、東部地区12.2%、中部地区18.3%、西部地区17.1%。9月期の一定規模以上の工業付加価値生産額は前年同月比で13.8%、前月比で1.2%増。

　1〜8月の全国の一定規模以上の工業企業の利益は3兆2,281億元、前年同期比28.2%増。39の業種のうち、38業種が前年同期比で増益、1業種が減益となった。1〜8月の一定規模以上の工業企業の営業収入の中で営業コストの占める比率は85.1%、上半期に比べ0.3ポイント上昇した。8月の一定規模以上の工業企業の収益率は5.9%となった。

【固定資産投資】

　固定資産投資は比較的急速な成長を維持した。第1〜第3四半期の固定資産投資は（農家を含まず）21兆2,274億元、前年同期比の名目伸び率は24.9%（価格要素を除いた実質では16.9%）で、上半期に比べ0.7ポイント下がった。うち国有及び国有持ち株企業の投資は7兆3,481億元、12.7%増。産業別の投資の前年同期比の伸び率は、第一次産業25.5%、第二次産業26.9%、第三次産業23.4%。地区別の投資の伸び率は、東部地区22.3%、中部地区29.9%、西部地区29.5%。

　第1〜第3四半期の全国不動産開発投資は4兆4,225億元、前年同期比の伸び率は32.0%で、上半期に比べ0.9ポイント下がった。うち住宅投資は3兆1,788億元、35.2%増。全国商品建築販売面積は7億1,289万平方米、前年同期比12.9%増。うち住宅販売面積の伸び率は12.1%。

【小売】

　第1〜第3四半期の社会消費品小売総額は13兆811億元、名目伸び率は17.0%（価格要素を除いた実質では11.3%）で、上半期に比べ0.2ポイント上がった。うち都市の消費品小売額は11兆3,265億元、17.1%増、郷村は1兆7,546億元、16.4%増。消費形態別では、飲食収入1兆4,737億元、16.5%増、商品小売11兆6,074億元、17.0%増。商品小売額のうち一定額以上の企業（単位）の商品小売額は5兆5,607億元、24.3%増となった。うち自動車類の伸び率は16.0%で、前年同期に比べ18.9ポイント下がった。家具類の伸び率は31.4%で、前年同期比7.0ポイント低下、家電AV類は20.5%、7.6ポイントの低下となった。9月の社会消費品小売総額の前年同月比の伸び率は17.7%（実質11.0%）、前月比では1.35%。

　【所得】

　都市農村住民の収入は引き続き増加した。第1〜第3四半期の都市住民家庭の1人当たり平均総収入は17,886元。うち都市住民の1人当たり可処分所得は16,301元、名目の伸び率は13.7%、価格要素を除外した実質では7.8%。農村住民の1人当たり現金収入は5,875元、名目20.7%増、実質13.6%増。

　経済発展が直面する国内外の環境は一層複雑になり、不安定、不確実要因が増えている。次の段階もマクロ調整に当たっては政策の連続性、安定性を維持するとともに、政策の前衛性、対象性、敏活性を強化し、経済の安定的かつ比較的急速な発展、経済構造調整及びインフレ管理の関係をより一層適切に処理し、改革と革新を強化し、経済構造調整と発展方式の転換を加速し、民生の保障と改善をさらに重視して、経済の良好かつ急速な発展を促進しなければならない。

　（国家統計局ウェブサイト 10月18日）