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【石油・天然ガス】

CNPCがCO2貯留と採油増進回収技術を大規模応用 (11/12/12)
2011/12/19
中国【石油・天然ガス】

 中国石油天然ガス集団(CNPC)は中国東北地区でCO2貯留並びに採油増進回収技術の大規模な応用を実現し、増産と同時に、循環注入によって「セロエミッション」を実現し、最終的にCO2のすべての貯留を実現している。

 中国石油吉林油田公司二酸化炭素採油増進事業部の呉春栄副総工程師によると、CO2回収貯留 (CCS)は地球温暖化問題を解決する最も有望な解決案の一つである。中国は1990年代からCO2回収貯留石油増進回収(CCS-EOR)に関わる国家科技専門計画やモデルプロジェクトを展開している。中国のCCS-EOR技術は日増しに成熟へと向かい、CO2回収から石油増進回収、貯留に到るまで一連の技術を形成している。

 CNPCは2005年以降、30億元の資金を投じてCCS-EORのパイロット試験を展開し、2008年には吉林油田が大情字井油田CCS-EOR先導モデル区を完成、稼動した。そして、2009年には中国初のCCS-EOR実験ステーションを建設し、CO2回収は年間20万トンに上っている。CCS-EOR能力年間10万トンのモデル区がすでに完成しており、2015年にはCCS-EOR能力は50万トン、CO2貯留は70万トン以上に達すると予想される。これは30万トン近くの石炭燃焼により発生するCO2に相当する。

 CNPCは吉林油田のCCS-EOR技術の大規模応用を進めて全国へのデモンストレーション効果を発揮させており、長慶、トルファン・ハミ、新疆、勝利といった油田でも相次いでCCS-EOR技術のFSや現場実験を展開している。

 吉林油田公司の王峰総工程師によると、天然ガス採掘、CO2回収、貯留や石油増進回収を一体にした技術モデル区は、CO2排出の削減と原油採収率の増進という二重の目的を達成しており、発展途上国の低炭素の持続可能な発展に対しても模範的な作用を果たしている。

 (新華網 12月12日)