1. HOME
  2. 中国 【省エネ・環境】

中国
【省エネ・環境】

発展改革委員会が気候変動対応トップレベルデザインの強化を提唱 (12/02/13)
2012/2/17
中国【省エネ・環境】

 全国発展改革系統気候変動対応工作会議が先日福建省アモイ市で開かれた。解振華国家発展改革委員会副主任が席上、2011年は気候変動国際交渉や対外協力と国内のグリーン低炭素発展推進のいずれの面においても前向きの進展を遂げたと表明するとともに、気候変動対策は経済社会発展の各層に関わる総合事項であり、制度の刷新とトップレベルデザインの面においてより一層努力することが切実に求められると強調した。

 解振華副主任は、今年は気候変動対応専門規画の起草を完了しなければならないと指摘した。同規画の素案はすでに完成しており、今回の会議では全国各地の発展改革委員会に意見と建議を求めた。会議終了後、国務院の関係部門や発展改革委員会内部の関連する部局にも意見を求めるとともに、専門家による計画案の実証作業を急ぎ、修正完備を経た上で国務院に提出することになる。国家発展改革委員会は今年、重要戦略研究を展開し、低炭素発展のマクロ戦略研究も始動して、国家低炭素発展戦略並びに関連分野の政策体系を構築する上で堅実な基礎を打ち立てる。その他に、中国の気候変動適応の全体戦略を完備することも必要である。

 解振華副主任の指摘によると、昨年末に国務院が通達した《第12次5ヵ年規画温暖化ガス規制工作方案》は、中国が炭素強度の引き下げ目標を達成し、低炭素発展を推進する上で好ましい契機をもたらす。《工作方案》を適切に貫徹することは、全国発展改革系統の今年の重点対策任務の一つになる。

 第1に、温暖化ガス排出責任制度を健全なものにしなければならない。間もなく承認される《第12次5ヵ年規画温暖化ガス排出規制工作方案重点工作部門の分業》に基づき、温暖化ガス排出規制部門間の協調の仕組みを速やかに確立し、方案の貫徹と実施を統一的に計画し、状況の追跡調査と督促検査を適正に進め、温暖化ガス排出規制審査評価に関する対策を展開する。

 第2に、低炭素実験の推進に力を入れる。低炭素省・自治区並びに低炭素都市の実験工作を積極的に展開する。5省・8都市の低炭素実験において、《工作方案》を真摯に貫徹し、低炭素発展規画の起草に取り組み、積極的に実験を展開しなければならない。国家発展改革委員会は実験地区における実験の進捗度の状況に対して追跡評価を行い、関連する審査作業に着手し、経験の交流を組織的に展開し、経験の総括を基礎に、国家低炭素省・自治区並びに低炭素都市の実験を適時拡大する。低炭素実験産業パーク、低炭素コミュニティや低炭素商業実験を組織的に展開し、対応する建設規範や評価基準を研究、策定する。《低炭素製品認証管理弁法(暫定)》を制定し、低炭素製品標準、表記並びに認証制度を研究し、典型的な製品を選定して低炭素製品認証実験を展開し、もって低炭素消費を誘導、促進する。

 第3に、国内の炭素排出権取引市場の建設を着実に進めなければならない。近日中に《温暖化ガス自発排出削減取引管理暫定弁法》を公布し、中国の自発的排出削減取引の仕組みについて、基本的な管理枠組み、取引の流れ並びに監督管理方法を確立し、自発的排出削減取引登録システム並びに情報開示制度も設けて、自発的排出削減取引活動を奨励、誘導する。中国の炭素排出権取引市場建設の総合計画案を策定し、登録システム、企業の温暖化ガス算定並びに報告指針等の基礎作業について部署と推進を行う。北京、天津、上海、重慶、広東、湖北、深圳等の炭素排出権取引実験省市が着実に実験工作を推進するよう積極的に誘導する。

 その他にも、関係部門と合同で、温暖化ガス排出の抑制に有効な財政・租税、金融、投資、価格、産業等の経済政策を研究、策定する。重点産業の製品(サービス量)単位当たりの温暖化ガス排出標準を研究、確定し、重点企業を選定して、低炭素発展を実現する一連の実験活動を展開する。

(中国経済導報 2月13日)