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【電力】

スマートグリッド建設に数兆元のビジネスチャンス (12/11/12)
2012/11/14
中国【電力】

 11月11日に開催された2012年スマートグリッド巡回フォーラム成都会議で得た情報によると、2011〜2015年、中国は「統一ストロング・スマートグリッド」の建設に注力する。この巨大プロジェクトは今後10年、数兆元のビジネスチャンスをもたらすことになる。

 国家電網公司は第12次5ヵ年規画期にスマート化整備に2,860億元を投資する計画であり、2012年にはスマートグリッド総合デモンストレーションプロジェクト17件、充電・電池交換ステーション163ヵ所、交流充電ポール910台、スマートグリッド変電所1,329ヵ所を建設し、スマート変電所132ヵ所の改造を進め、26の省クラス公司で配電自動化システムの建設を進め、8つの省クラスのスマートグリッド調節技術サポートシステムを建設し、スマート電気メーター3,700万個の普及を推進する。

 四川省のスマートグリッドのポテンシャルは巨大なものになる。「昨年、四川省と江蘇省の電力投資だけでも国家電網公司の総投資の10%を超えた」と四川電力科学研究院の常暁青副院長は表明した。現在の年平均3,000億元の投資額をもとに試算すると、向こう10年間、政府がこの態勢を持続させた場合、投資額は驚嘆すべき規模になる。

 スマートグリッド建設の各分野では、四川には掘り起し可能なポテンシャルが大きい。特高圧建設の面では、四川省はすでに特高圧送電線建設の「主戦場」となっている。国家電網公司の建設中及び完成済みの4本の特高圧直流送電線のうち、新疆ハミ−鄭州間を除く3本は四川省を起点としている。さらに、第12次5ヵ年規画期には四川省雅安−安徽南1000kV特高圧交流送変電プロジェクトも建設される。
 スマートグリッド建設、は電力系統に連系する新エネルギー発電の開発を促進することも出来る。国家再生可能エネルギーセンターの《2012年再生可能エネルギーデータハンドブック》によると、2011年の四川省の風力発電能力は0.5億kWh、全国の風力発電系統連系電力量の0.02%、太陽光発電設備容量は2MWで他の省・自治区に比べると新エネルギー発電は微々たるものに過ぎない。大型系統連系太陽光発電事業は未だにない。

 四川省電力公司の関係者によると、同公司は一群のスマート変電所の新規建設と改造を進め、成都や綿陽等に電気自動車充電・電池交換ステーション7ヵ所、充電ポール710本を建設し、スマート電気メーター730万個の新規設置と交換を行った。成都と綿陽の3ヵ所のスマートコミュニティにおいて2,580世帯のユーザーがスマートグリッドのエクスペリエンスを開始した。

 省電力公司は楽山を選定してスマートグリッド総合デモンストレーションエリアの建設を展開している。総投資額は1.5億元超、スマート変電所、スマートコミュニティ、家庭用電力光ファイバーがすでに着工されており、2014年には竣工する見通しである。

 (中国新能源網 11月12日)