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中国
【石炭】

NDRCが石炭需給予測公表:来年も石炭価格上昇 コークス用原料炭は大幅に上昇 (2007/12/12) 
2007/12/13
中国【石炭】

 国家発展改革委員会(NDRC)が11日に公表した予測レポートによると、2008年の石炭需給は全体的に平衡するが、平均価格の上昇が続く。一般炭は不足傾向が強まるものの、価格上昇は頭打ちになる。コークス用原料炭は逼迫が続き、価格が15〜20%上昇する。

 2008年の中国経済は依然急成長が続き、固定資産投資、特に重工業投資の伸びは鈍化するものの、不動産開発投資は依然急速な伸びを示すだろう。

 石炭需要の面では、西部大開発、東北振興、中部の台頭、環渤海経済区など地域経済発展戦略が引き続き進められ、新農村建設が次第にブームとなり、そのため石炭需要は拡大する。他方、石炭消費製品の生産の伸びは鈍化し、主要石炭消費産業の構造の高度化が進み、省エネ・排出削減政策が効果を上げることから、石炭需要の伸びは抑えられる。総合的に見た場合、2008年の石炭需要は依然堅調であり、需要は増加するものの、増加率は6〜8%に落ちる。

 石炭供給の面では、2008年に石炭生産能力は2.5億トン増えるが、小型炭鉱の淘汰も進み、生産能力の伸びは現在のレベルを維持する。コークス用原料炭の生産能力の伸びは小さい。鉄道による石炭輸送能力の伸びも鈍化し、輸送による制約は大きくなる。

 コークス用原料炭の価格については、需給関係、コスト増、関連産業によって決まる市場的な仕組みが完備される。コークス用原料炭の逼迫は2006年下半期より続いているが、2008年も逼迫が続き、また、主要産地である山西省のコークス用原料炭生産コストも大幅に上昇する。さらに、国際市場における2008年のコークス用原料炭契約価格は30%以上引き上げられる見通しであり、これらの要因を総合すると、コークス用原料炭価格は15〜20%もの大幅な上昇になると予想される。

 石炭輸出については、人民元の価値が大きく上昇するため、輸出コストが増大し、長期輸出契約量が減少する。また、輸出規制政策の効果が現われるため、石炭輸出の再拡大の余地は限られる。2008年も基本的に石炭純輸入状況が続くだろう。

 総合的に見て、輸送によって石炭生産が左右されるという基本構造は2008年においても変化はない。鉄道輸送力や有効な石炭供給の伸びが小さいため、一般炭の供給が逼迫に向かう可能性もある。コークス用原料炭の生産能力と輸送能力の伸びは頭打ちになり、コークス用原料炭の逼迫はなお続く。

 (中国煤炭資源網 12月12日)