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【エネルギー全般・政治経済】

電力監管委員会が国家能源局に統合 (13/03/11)
2013/3/22
中国【エネルギー全般・政治経済】

 3月10日に明らかになった国務院機構改革案によると、現在の国家能源局と国家電力監管委員会の職責を統合して新たな国家能源局に再編し、国家発展改革委員会が国家能源局を管理することになる。電力監管委員会は廃止する。これにより、エネルギー分野の大型省庁化に向けた改革が初めて明確になり、具体化した。国家電力監管委員会を統合する国家能源局の局長には電力監管委員会主席呉新雄が就任する見通しである。

 中国能源網首席情報官である韓暁平氏によると、電力監管委員会と国家能源局の合併後にはその機能が変化することになる。電力監管委員会はこれまでの事業機関から政府機関に変わり、機能が拡充され、執行力も高まる見込みである。また、他の専門家の見方でも、改革後のエネルギー管理構造には未だ実質的な打開はないものの、再編後の国家能源局の総合管理能力は増強され、電力体制改革にも打開が推進すると期待される。これはエネルギー管理体制改革の第一歩に過ぎないが、将来的には能源局の管理領域は石油、天然ガス、石炭等の産業に拡大すると予想される。

 但し、今回のような行政と監督の統合モデルは過渡的な方案に過ぎない。中国エネルギー研究会は昨年9月の報告書の中で、短期的には行政と監督の統合を採用して、独立した内部機構を設置するモデルを採用すべきであるとしつつも、今後のエネルギー市場化改革の推進に伴って、エネルギー監督管理機構を独立させ、行政と監督の分離モデルに移行すべきであると提言している。

 取材した多くの関係者の見方では、電力価格の市場化と電力体制改革は中国電力市場の将来の発展方向になり、それは新たな能源局にとって重大な課題になる。

 (中国能源網 3月11日)