1. HOME
  2. 中国 【エネルギー全般・政治経済】

中国
【エネルギー全般・政治経済】

中国国家統計局「発電量と工業生産の伸び率の関係には様々な要因が影響」(13/04/15)
2013/4/22
中国【エネルギー全般・政治経済】

 国家統計局は第1四半期の経済統計を発表するとともに、記者の質問に答えた。ある記者が第1四半期の発電量の伸び率がわずか2.9%であるのに対し、同時期の工業生産の伸び率が9.5%であると指摘したところ、国家統計局の盛来運報道官は、発電量と工業生産高の伸び率についてのデータは信頼できる真実であり、両者の関係は様々な要因により影響されると表明した。

 盛来運報道官は次のように述べた。電力使用量の伸び率と工業経済の伸び率には密接な関係があるが、この関係も様々な要因によって影響される。最も主要な要因として2つの側面がある。第1に、工業構造と製品構造、第2にエネルギー使用をめぐる技術イノベーションの程度である。各地方と多くの企業の共同努力により、構造調整と技術イノベーションはいずれも顕著な進歩を遂げた。第1四半期の重工業の生産高を見ると、特に6大エネルギー多消費業種の伸び率は昨年に比べ1.1ポイント下がり、一定規模以上の工業の平均水準を下回っただけでなく、他の業種に比べても低下幅が大きかった。一方、ハイテク工業生産高の伸び率は一定規模以上の工業生産高の伸び率を2.4ポイント上回り、そのため一定規模以上の工業生産高当たりのエネルギー消費は前年比で6.5%下がった。このことは、エネルギーの使用効率が向上していることを意味している。長年の経験から、経済の減速期には往々にしてエネルギー多消費産業の伸び率が最初に下がり、しかも低下幅が大きいことが分かっている。エネルギー多消費業種は大口の電力需要家でもあり、そのため電力使用の減少幅も大きくなる。したがって、こうした状況から考えると、電力消費は工業経済の全体を基本的に反映している。連邦準備制度サンフランシスコ支店のウェブサイトに掲載された《中国統計データのフィージビリティスタディ》と題する論文は、発電量、鉄道貨物輸送量、建築量、新規着工面積といった指標と中国のGDPの相関性について詳細な比較を行っているが、同論文では多くのモデルを用いて試算を行い、中国の統計データは信頼できるとしている。

 (中国経済網 4月15日)