6月26日、ロシア天然ガス企業GazpromのAndrei Kruglov首席財務官は、Gazpromが香港上場の可能性について討議していることを明らかにした。また、Gazpromは中国との天然ガス取引に人民元による決済を用いることで、アジア市場への参入を強化する可能性についても討議していると表明した。

　西側諸国との関係が悪化しているロシアは東方の市場に照準を当てて、新たな事業とエネルギー契約を模索している。中国とロシアは5月に4,000億ドルの天然ガス供給契約に調印し、初めてロシアの膨大な天然ガス田を躍動するアジア市場へとつなげる道筋を開いた。

　Gazpromは先週、シンガポール証券取引所に米国預託証券を上場させ、アジアの投資家からの資金を引き入れを図っている。Gazpromはすでにロンドン証券取引所にも米国預託証券を上場させている。

　Andrei Kruglov首席財務官は、Gazpromが中国から天然ガス代金を人民元の形で受け取ることになると述べた。Gazpromは2018年から中国へ年間380億m3の天然ガスを販売する計画である。

　Gazpromは先日、ガスパイプラインとガス田開発に550億ドル投資して中国への天然ガス供給を確保すると発表していた。また、プーチン大統領はその資金調達のためGazpromに増資する可能性を打ち出していた。

　Andrei Kruglov首席財務官は、Gazpromは政府からの増資を受けずに、中国市場の拡大計画に要する資金を獲得すると述べた。

　（中国能源網 6月27日）