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中国
【石油・天然ガス】

中国のシェールガス開発は市場競争に依拠すべし BPの首席エコノミスト (14/07/09)
2014/7/10
中国【石油・天然ガス】

 BPの首席エコノミストChristof Ruhlは7月8日、北京で開催した《世界エネルギー統計年鑑》中国語版の発表会において、中国のシェールガス開発の進展状況は決して満足できるものではなく、今後はさらなる競争的市場環境によって産業開発を促進しなければならないと表明した。中国市場の状況は、高度な競争によってシェールガス開発が推進されてきた米国やカナダとは異なる。シェールガス資源を有する国はシェールガス開発が市場競争によって決定されるようにしなければならない。

 Christof Ruhlによると、シェールガス開発は技術移転など非常に多くのファクターに関わり、殆どの国は環境影響についても十分な考慮を払っている。中国の石油企業もシェールガス開発目標を設定しているが、実際に大きな進展を遂げている企業は殆どない。そのため、競争的な環境によってシェールガス市場の開発を促進することが必要になる。

 BP中国エリアの陳黎明総裁も以前、中国のシェールガス開発に競争の仕組みを導入し、民営企業と外資に対し上流開発への直接参入を開放すべきと表明し、シェールガス鉱業権を得た企業は事前に承諾した計画に従って開発を進め、もし実現できない場合は撤退し、改めて鉱区を市場に放出すべきであると提言していた。

 北米の非在来型石油ガス資源開発で豊かな経験を有するBPはかねてより中国のシェールガス開発参入の希望を度々表明してきた。2010年にはBPは中国石油化工(SINOPEC)と交渉を進め、貴州凱里鉱区と蘇北黄橋鉱区で共同探査を実施した。

 BP統計によると、中国は2013年も依然世界最大のエネルギー消費国であり、世界のエネルギー消費量の22.4%を占め、世界のエネルギー消費増加分の49%を占めた。また、一次エネルギー消費に占める天然ガスの比率は過去10年間で倍増し、5.1%に達している。2013年に中国の天然ガス消費は153億m3、10.8%増えた。国内の天然ガス増産量も世界第2位の99億m3に達し、増加幅は9.5%に上った。しかし、需給ギャップはまだまだ大きく、輸入を増やすことで埋めるしかない。そのため、昨年の中国のLNG輸入は22.9%増加し、パイプラインガスの輸入も28%増加した。

 (網易財経 7月9日)