今後数年、中国のシェールガス生産量は幾何級数的な増加を呈するだろう。 9月17日に国土資源部が開催した「シェールガス開発成果」プレス発表会において中国のシェールガス開発の進展状況が発表された。 国土資源部のデータによると、中国のシェールガス生産量は2015年には65億m3に達し、2020年には300億m3を超えることになる。これは国家能源局の第13次5ヵ年エネルギー規画の目標と一致している。 金銀島資訊のアナリスト朱穎新氏によると、中国の天然ガス需要は2015年に2,190億m3に達し、2020年には4,110億m3に増加するが、2020年の国内の在来型天然ガス予想生産量はわずか2,000億m3であり、極めて大きな不足が生じる。一方、中国のシェールガス生産量は2015年に65億m3、2017年に150億m3に達し、2020年には300億m3を超え、もし措置が妥当であれば400〜600億m3に達し、天然ガス総生産量の約5分の1を占めることも期待できる。 これは国家能源局の表明とも一致している。呉新雄能源局長は第13次5ヵ年規画工作会議において、2020年には中国のシェールガス生産量は300億m3に達すると述べていた。この目標は《シェールガス第12次5ヵ年規画》が展望していた生産量の半分である。卓創資訊のアナリスト王暁坤氏によると、シェールガス開発をめぐる主な困難はやはり技術面にあるが、目標は幾何級数的に増えても、技術面で大きなブレークスルーを遂げさえすれば、目標実現は極めて容易になる。 シェールガスの開発利用においては技術が鍵になる。国土資源部地質探査司の彭斉鳴司長は発表会において、中国はシェールガス探査開発技術及び装備の国産化を基本的に実現しており、シェールガスの地球物理探査、作井、坑井仕上げ、フラクチャリング等の技術をほぼ掌握し、自主開発のフラクチャリングカー等の装備もすでに投入されている。国土資源部のデータによると、2014年7月末時点で全国に54件のシェールガス探鉱権が設定されており、面積は17万平方キロ、累計投資額は200億元に上り、400坑が掘削された。 国土資源部は今回の発表会において、1年余りの沈黙を経て、第3回シェールガス探鉱権入札が近日中に開始されるとの見通しも示した。彭斉鳴司長によると、過去2回の公開入札において21ヵ所のシェールガス鉱区が譲渡され、石油公司以外に17社の投資企業が1年半にわたり探査を進めてきた。探査作業は着実に前進し、合計20億元以上が投資された。 第3回シェールガス探鉱権競争入札の準備作業はすでに着手されており、譲渡プランがほぼ完成し、譲渡対象鉱区も選定されたとのことである。準備作業が完了すると、適当な時機に競争入札によって新しいシェールガス探鉱区が譲渡されることになる。 但し、中国のシェールガス探査開発はまだ始まったばかりの段階であり、多くの問題に直面している。彭斉鳴司長によると、ブレークスルーを遂げたのは四川盆地の海成地層の一部に限られ、その他の海成地層や広範囲に分布する陸成地層、海陸成交互地層には未だ工業レベルの生産能力は形成されていない。また、探査開発のコアテクノロジーは完全には掌握されていない。シェールガス開発は中国国内の在来型石油ガスに比べ、コストと難度が高く、収益が低い。新たにシェールガスの探査開発に参入した企業が技術、資料やノウハウを蓄積するには相当長い時間がかかる。 「現在の助成方式は、基本的にどれだけのガスを開発したかを対象に、立方メートル毎に補助金を給付するものだ。今のところ企業は未だガスを採掘することが出来ないので、企業にとって余り大きな魅力はない。」と卓創資訊のアナリスト王暁坤氏は言う。 (新華網 9月18日)
今後数年、中国のシェールガス生産量は幾何級数的な増加を呈するだろう。
9月17日に国土資源部が開催した「シェールガス開発成果」プレス発表会において中国のシェールガス開発の進展状況が発表された。
国土資源部のデータによると、中国のシェールガス生産量は2015年には65億m3に達し、2020年には300億m3を超えることになる。これは国家能源局の第13次5ヵ年エネルギー規画の目標と一致している。
金銀島資訊のアナリスト朱穎新氏によると、中国の天然ガス需要は2015年に2,190億m3に達し、2020年には4,110億m3に増加するが、2020年の国内の在来型天然ガス予想生産量はわずか2,000億m3であり、極めて大きな不足が生じる。一方、中国のシェールガス生産量は2015年に65億m3、2017年に150億m3に達し、2020年には300億m3を超え、もし措置が妥当であれば400〜600億m3に達し、天然ガス総生産量の約5分の1を占めることも期待できる。
これは国家能源局の表明とも一致している。呉新雄能源局長は第13次5ヵ年規画工作会議において、2020年には中国のシェールガス生産量は300億m3に達すると述べていた。この目標は《シェールガス第12次5ヵ年規画》が展望していた生産量の半分である。卓創資訊のアナリスト王暁坤氏によると、シェールガス開発をめぐる主な困難はやはり技術面にあるが、目標は幾何級数的に増えても、技術面で大きなブレークスルーを遂げさえすれば、目標実現は極めて容易になる。
シェールガスの開発利用においては技術が鍵になる。国土資源部地質探査司の彭斉鳴司長は発表会において、中国はシェールガス探査開発技術及び装備の国産化を基本的に実現しており、シェールガスの地球物理探査、作井、坑井仕上げ、フラクチャリング等の技術をほぼ掌握し、自主開発のフラクチャリングカー等の装備もすでに投入されている。国土資源部のデータによると、2014年7月末時点で全国に54件のシェールガス探鉱権が設定されており、面積は17万平方キロ、累計投資額は200億元に上り、400坑が掘削された。
国土資源部は今回の発表会において、1年余りの沈黙を経て、第3回シェールガス探鉱権入札が近日中に開始されるとの見通しも示した。彭斉鳴司長によると、過去2回の公開入札において21ヵ所のシェールガス鉱区が譲渡され、石油公司以外に17社の投資企業が1年半にわたり探査を進めてきた。探査作業は着実に前進し、合計20億元以上が投資された。
第3回シェールガス探鉱権競争入札の準備作業はすでに着手されており、譲渡プランがほぼ完成し、譲渡対象鉱区も選定されたとのことである。準備作業が完了すると、適当な時機に競争入札によって新しいシェールガス探鉱区が譲渡されることになる。
但し、中国のシェールガス探査開発はまだ始まったばかりの段階であり、多くの問題に直面している。彭斉鳴司長によると、ブレークスルーを遂げたのは四川盆地の海成地層の一部に限られ、その他の海成地層や広範囲に分布する陸成地層、海陸成交互地層には未だ工業レベルの生産能力は形成されていない。また、探査開発のコアテクノロジーは完全には掌握されていない。シェールガス開発は中国国内の在来型石油ガスに比べ、コストと難度が高く、収益が低い。新たにシェールガスの探査開発に参入した企業が技術、資料やノウハウを蓄積するには相当長い時間がかかる。
「現在の助成方式は、基本的にどれだけのガスを開発したかを対象に、立方メートル毎に補助金を給付するものだ。今のところ企業は未だガスを採掘することが出来ないので、企業にとって余り大きな魅力はない。」と卓創資訊のアナリスト王暁坤氏は言う。
(新華網 9月18日)