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【石油・天然ガス】

中国が戦略石油備蓄を初めて公表 第1期基地の備蓄は消費量9日分に相当 (14/11/22)
2014/11/27
中国【石油・天然ガス】

 中国は初めて戦略石油備蓄の正式データを部分的に公表した。これより先、中国は石油備蓄規模の透明度を高めることを公約していた。

 国家統計局は11月20日、国家石油備蓄第1期プロジェクトがすでに完成しており、4ヵ所の国家石油備蓄基地の原油備蓄量は1,243万トン、約9,100万バレルに相当すると発表した。但し、国家統計局は中国の戦略石油備蓄第2期及び第3期の備蓄規模については明らかにしなかった。第2期と第3期の備蓄基地は一部完成しており、目下注油が進められている。その他の備蓄基地も建設中である。

 エネルギー定期刊行物《Petroleum Argus》の推定によると、中国にはすでに7ヵ所の国家石油備蓄基地が完成しており、備蓄規模は1.5億バレルになる。また、London sight energy consulting companyの見積もりでは、中国は2014年に戦略石油備蓄のため約8,700万バレルの原油を買い入れており、年末にはさらに2,000万バレルが追加される公算である。

 国家石油備蓄第1期プロジェクトの4つの備蓄基地の総備蓄量はおよそ9日分の消費量に相当し、IEAが推奨する90日分の輸入量をはるかに下回る。London sight energy consulting companyの試算によると、中国が輸入量の90日分の原油を備蓄する場合、5.4〜6億バレルの備蓄を要する。中国の2大国有石油企業が商業備蓄を有しているので、中国の石油備蓄を見積もることは複雑になる。2大石油企業や中国政府の官僚は、中国の備蓄水準を公にすると、中国が石油を買い入れる際の支払い価格が高くなると弁明してきた。今秋の原油価格下落は、中国が以前よりも系統的な方式によって戦略備蓄を充実させる一つのチャンスになるだろう。

 (人民網 11月22日)