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炭層ガス探査開発行動計画が公布 5年内に3〜4ヵ所の炭層ガス産業化基地を建設 (15/02/17)
2015/2/19
中国【石炭】

 炭層ガス探査開発行動計画が公布 5年内に3〜4ヵ所の炭層ガス産業化基地を建設 (15/02/17)

 国家能源局は2月3日、《炭層ガス探査開発行動計画》を公布し、2015年及び第13次5ヵ年規画期における中国の炭層ガス産業発展について、指導思想、目標、部署、主要任務並びに保障措置を明確にした。

 同計画は次のような目標を打ち出している。2020年までに炭層ガス新規確認埋蔵量1兆m3とし、炭層ガス(炭鉱ガス)採収量400億m3を目指す。うち炭層ガス(CDM)地上開発200億m3は基本的に全利用を実現し、炭鉱ガス(CMM)200億m3は利用率60%以上とする。3〜4ヵ所の炭層ガス産業化基地を建設し、重点炭鉱エリアにおいては基本的に炭層ガスと炭鉱ガスの複合採掘構造を形成する。

 また、同計画は中国の炭層ガス(炭鉱ガス)開発利用の重点任務を掲げている。

 (1) 区域別、層別に探査を展開し、沁水盆地とオルドス盆地東周縁部の探査を速やかに進める。新疆や雲南・貴州等の地区の探査を推進する。炭鉱エリアの総合資源探査を強化し、大規模な確認埋蔵量を形成する。
 (2) 沁水盆地とオルドス盆地東周縁部に炭層ガス産業化基地を建設する。ジュンガル、オルドス等の地区において一群の実証事業を建設し、低品位炭や深層炭層など複雑な地質条件の炭層ガス開発でブレークスルーを図り、炭層ガス生産量を大幅に引き上げる。
 (3) 炭鉱ガスの大規模採収を強化し、一群の大規模採収利用鉱区と炭鉱ガス管理実証坑井を建設する。炭鉱ガスを先に採収した後で石炭を採掘するよう全面的に推進する。
 (4) 炭層ガスを利用するインフラを整備し、資源の分布と市場の需要に基づいて地域的なガスパイプラインを建設する。各地の状況に応じて、ガス圧縮施設と液化施設を建設する。低濃度炭鉱ガス発電を普及させる。
 (5) 科学技術イノベーションを強化し、炭層ガス理論研究を展開し、探査開発技術のキーテクノロジーと装備の研究開発を急ぐ。一連の産業標準・規格を公布する。

 こうした発展目標と任務を達成して炭層ガス産業の飛躍的な発展を実現するため、《炭層ガス探査開発行動計画》は次の4つの保障措置を提示している。

 (1) 産業に対する指導と管理を強化する。炭鉱ガス防止機関の開設、炭層ガス開発利用管理弁法の策定と施行、プロセス監督管理の強化など。
 (2) 支援政策を整備する。炭層ガス市場価格形成の仕組み、炭層ガス開発に対する補助金引き上げ、低濃度炭鉱ガス利用に対するインセンティブ、天然ガスインフラの公平な開放など。
 (3) 探査開発投資を拡大する。中央政府予算からの炭層ガス(炭鉱ガス)開発利用支援、炭層ガス最低探査投資基準の引き上げ、民間資本の探査開発及びインフラ建設への投資奨励など。
 (4) 資源の協調的な開発の仕組みを整備する。山西省の炭層ガス・石炭資源管理実験、炭層ガスと石炭資源探査開発の部署とタイミングの最適化、鉱業権重複問題の解決など。

 (鳳凰財経 2月17日)