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【原子力】

中国能源建設集団が「華龍一号」の初の海外進出果たす パキスタン原子力発電所建設を受注 (15/04/10)
2015/4/10
中国【原子力】

 4月2日、中国能源建設集団江蘇電建三公司はパキスタンのカラチ原子力発電所2号機と3号機の施工事業を落札したとの通知を受けた。このプロジェクトは中国とパキスタンの政府間協力事業であり、中国が独自の知的財産権を有する原子力発電技術「華龍一号」が初めて海外で採用される原子力発電事業になる。中国能源建設集団にとっても海外で原子力発電所を施工するのは初めてになる。中国能源建設集団は中国の「一帯一路」(シルクロード経済ベルトと21世紀海上シルクロード)戦略の重大成果に寄与することになり、原子力発電の「走出去」(海外進出)の新たな道を開くことにもなる。

 カラチ原子力発電所2・3号機はパキスタン最大の原子力発電事業になり、中国が原子力発電の「走出去」戦略を推進する上で象徴的な事業でもある。また、「中国パキスタン経済回廊」と「一帯一路」戦略を実施する上でも重要な成果であり、パキスタンのNawaz Sharif首相から「重要な電力供給源」と賞賛され、大きな政治的意義を備える。

 カラチ原子力発電所はアラビア海沿岸に立地し、100万kW級ACP1000原子力発電ユニットを2基建設する。総工費95.9億ドル、中国がパキスタンに建設する2番目の規模のエネルギー事業に当たる。

 中国国家能源局は原子力発電の「走出去」を推進するため、ACPR1000+とACP1000技術をベースに「華龍一号」原子力発電技術の開発を進めてきた。「華龍一号」は設計技術、設備製造、運転保守技術等のコアテクノロジーで独自の知財権を備え、成熟度、安全性、経済性のいずれの面でも第三世代原子力発電技術の要件を満たしている。

 カラチ原子力発電所2・3号機はACP1000第三世代原子炉を採用し、独自知財権を有する中国の第三世代原子力発電技術の初めての海外輸出を果たしたことになる。その模範的意義は大きい。

 (中国電力網 4月10日)