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中国
【石炭】

経済減速で石炭輸入が大幅に減少 (15/04/17)
2015/4/21
中国【石炭】

 中国税関総署が発表した石炭輸出入統計によると、3月の石炭輸出入ともに前年同月に比べ低下した。3月の中国の石炭輸入は1,703万トン、前月比では178万トン、11.7%増加したが、前年同月比では826万トン、32.6%の減少になった。2015年1〜3月の石炭輸入は4,907万トン、前年同期より3,474万トン、41,5%もの大幅な減少になった。

 4月15日に国家統計局が発表した経済統計によると、今年第1四半期のGDPは14兆667億元、前年同期比7.0%増になったが、成長率は2014年第4四半期を0.3ポイント下回り、6年来の最低になった。

 石炭輸出入量の変化には政策的誘導も関係している。2014年10月に石炭輸入に対する暫定ゼロ税率が撤廃され、3〜6%の最恵国税率が適用された。また、今年1月1日から《商品炭品質管理暫定弁法》が施行され、輸入炭の微量元素に規制が適用されるようになって、輸入業者や発電事業者の石炭輸入意欲が低下した。

 さらに、中国はスモッグ対策のためエネルギー構造の調整を加速させており、石炭消費ピークの早期到来を図っている。政府は《大気汚染防止行動計画》《商品炭品質管理暫定弁法》《重点地区石炭消費減量代替管理暫定弁法》など一連の政策措置を次々に公布し、石炭の硫黄含有量など各種指標について具体的で厳しい要件を打ち出して、低品質の石炭に対する規制を強めている。輸入炭についても、カロリーが低い石炭や重金属等の有害物質の多い石炭の淘汰を徐々に進めているところである。

 (中国能源網 4月17日)