税関総署が発表した最新統計によると、4月期の中国の原料炭輸入量は375万トン、前年同月比42％もの大幅な減少になった。前月比では27.1％増加した。4月期の原料炭輸入量が前年同月比でマイナスになるのは2年連続である。1〜4月の中国の原料炭輸入量は1,467万トン、前年同期比24.5％減になった。

　4月期の原料炭の最大の輸入先はオーストラリアであり、輸入量は169万トン、前年同月比45％減少したが、前月比では10.5％増加した。

　原料炭輸入先第2位はモンゴルであり、4月期の輸入量は131万トン、前年同月比36.4％減少したが、前月比では42.4％増加した。

　4月9日に開かれたモンゴル石炭大会において、汾渭信息の薛文林副社長は、経済の軟調を背景に中国の原料炭需要に比較的大きな変化が発生していると表明した。中国で環境保護を求める声は日増しに高くなり、小型高炉の淘汰が強化され、高硫黄・高灰分の低品質石炭に対する制限も行われている。このような新たな構造の下で、低硫黄、低揮発性、高熱強度の原料炭に対する需要が増えている。モンゴルの原料炭はこうした特徴に合致しており、中国市場におけるポテンシャルは極めて大きい。

　4月期のカナダからの原料炭輸入は43万トン、前年同月比8.5％減、前月比152.9％増になり、ロシアからの輸入は23万トン、前年同月比54％減、前月比28.1％減になった。

　（中国煤炭資源網 5月27日）