中国側はすでに「シベリアの力」パイプラインの延伸区間の建設作業を開始しており、「シベリアの力」ガスパイプラインに連結する溶接作業起工式が6月末に執り行われる。ロシア天然ガス企業Gazpromのミレル社長が中国の張高麗副首相並びに中国石油天然ガス集団(CNPC)王宜林董事長(会長)との会談後に表明した。

　中露双方は今回の会談において「西ルート」による対中天然ガス供給の交渉プロセスや契約調印準備作業のタイムスケジュールについて綿密に討議した。ミレル社長は、「東ルート」の天然ガス供給契約によって「西ルート」の基礎も固まっていると表明した。「西ルート」に関する交渉は現在順調に前進している。

　「西ルート」に関する基本条件の取り決めがクライマックスになる。ロシアから中国へ入る正確な位置を確定することによって、西シベリアからの当初300億m3の天然ガス及びその後の天然ガス供給のルートが最終的に決まる。

　2014年5月21日、GazpromとCNPCは「東ルート」により供給する天然ガス売買契約に調印した。契約期間は30年、ロシアから中国へ年間380億m3の天然ガスを供給することになる。「西ルート」については、西シベリアの天然ガス生産地から中国へ300億m3の天然ガスを供給する計画である。2015年5月8日、GazpromとCNPCは「西ルート」による中国への天然ガス供給の基本条件について合意文書に調印した。

　（中国石油化工網 6月11日）